キタムラnews|第1Qは23店閉鎖影響で売上高6.9%減/営業損失12億円
(株)キタムラ(神奈川県横浜市、浜田宏幸社長)は、2018年3月期第1四半期決算を発表した。
同社は1934年3月に創業。「カメラのキタムラ」の運営、記念日スタジオ「スタジオマリオ」の運営、スマートフォン事業、インターネット販売事業、フォトカルチャー事業などを展開している。また、2009年にはカメラのきむらを経営統合している。
4月から6月までの業績は、売上高298億7700万円(前年同期比▲6.9%)、営業損失11億8000万円、経常損失11億5300万円、純損失11億1900万円だった。
期間中、3つの施策を実施した。
1つ目は、立地環境の変化に合わせ店舗の統合・再配置。とくに「カメラのキタムラ」21店、「スタジオマリオ」2店の合計23店を退店した。
2つ目は「モバイル事業部」の新設。モバイル販売の専門性を高め、事業部別の採算の管理徹底と、収益力向上に努めた。
3つ目は費用の削減。店舗閉鎖による固定費削減と、適正な人員配置と効率的な店舗オペレーションを進め、販促施策の見直しを行った。販売費と一般管理費は前年同期から10億6200万円を削減している。
セグメント別の業績は以下の通り。
第1に主力の店舗販売事業は、店舗の閉鎖に伴なって売上高が減少したが、経費の削減が進み、利益は改善している。しかし売上高は262億3500万円(前年同期比▲8.1%)、6億6800万円のセグメント損失となっている。
第2にレンタル事業は、音楽ソフト、CD、DVDが減少したが、映像ソフト、コミック、ゲームハードの販売が堅調に推移した。また、移転や増床の効果により書籍、文房具、雑貨の売上高が増加した。しかし、増床による経費の増加のため、利益は減少した。売上高は12億3500万円(3.0%増)、1800万円のセグメント損失となった。
第3に、服飾卸販売事業は、主力商品の「OUT DOOR PRODUCTS」のバッグの卸販売が減少し、利益が縮減した。売上高は3億2700万円(▲16.6%)、2700万円のセグメント利益となった。
第4に、写真卸販売事業は、アルバム分野、学校写真分野を中心にプリント全般の卸売が好調に推移したが、商品の卸販売が減少したことで、売上高が低減した。また事業拡大のために費用が増加し、利益の減少となった。売上高は10億6900万円(▲2.4%)、1億1900万円のセグメント損失となった。
第5に、医療用機器卸販売事業は、機器販売が好調に推移して売上高が増加した。売上高は8億7100万円(25.7%増)、2700万円のセグメント利益となった。
第6に、その他事業は、パソコンや修理などの売上げが減少し、減収減益となった。売上高は1億3800万円(▲10.8%)、700万円のセグメント利益となった。
主力セグメントの損失が大きく、複合化を図っているが、その成果は見られない。根本的なビジネスモデルの転換が急がれる。
通期では、売上高1380億円(▲2.4%)、営業利益15億5000万円、経常利益18億円、純利益7億円を見込むが、先は厳しい。
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