カワチ薬品news|年商2682億円も競争対策の出店コスト響き営業・経常減益

(株)カワチ薬品(栃木県小山市、河内伸二社長)が2018年3月期決算を発表した。期間は2017年3月16日~2018年3月15日。

売上高は2682億0500万円(前年同期比0.7%増)、営業利益45億7300万円(20.1%減)、経常利益60憶6000万円(14.2%減)、当期純利益38億6900万円(10.2%増)であった。微増収を何とか確保したが、出店コストがかさんで営業利益、経常利益ともに減益になった。前期は107億800万円の減損損失があったが、今期はその影響もなく、純利益が10%の伸びとなった。

営業利益率は1.7%、経常利益率は2.3%。

【結城義晴の述懐】カワチ薬品はドラッグストアのなかでは、食品売場の拡大を早めに実施してきた先駆者である。しかし現在のように、ほとんどのドラッグストアが食品強化戦略をとってくると、カワチ薬品の特長が薄れて、この産業の企業が次々に増収大幅増益を果たすなか、微増収減益となってしまった。カワチ薬品に、フード&ドラッグの業態のなかで、どんなポジショニングを構築するかという戦略が求められる段階に来たということだ。

カワチ薬品グループでは、関東・東北のドミナントエリアを強化するために、19店舗を出店している。また販売価格や品揃えの見直しを図る一方、健康や美容に関するカウンセリング機能を強化することで競争環境に対応した。

リロケーションのため青森県の1店舗を退店したことで、グループ店舗数は、前期末比18店舗増の329店になった。そのうち調剤併設店は、期中に既存店に10店加えたことで、106店にまで拡大している。

部門別で見ると、医薬品の売上高は前年比101.6%、(構成比16.9%)、化粧品が103.5%(8.5%)、雑貨が99.5%(28.3%)、一般食品が100.5%(46.3%)だ。食品と雑貨を合わせると売上構成比の64.6%を占める。

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