DCMnews|島忠をTOBで完全子会社化/ホームセンター再編加速

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DCMホールディングス(株) (東京都品川区、石黒靖規社長)は、(株)島忠(埼玉県さいたま市、岡野恭明社長)との経営統合に合意し、TOB(株式公開買い付け)で完全子会社化すると発表した。一株4200円として買収額は最大でおよそ1600億円。10月5日公開買付けを開始し11月16日の終了時までに島忠の株式の50%以上を取得し、2020年12月から2021年2月頃をめどに、完全子会社としたい考えだ。子会社化後も島忠ブランドは維持する。

DCMホールディングスはホームセンター業界2位で、DCMカーマ168店舗、DCMダイキ156店舗、DCMホーマック299店舗、DCMサンワ32店舗、DCMくろがねや22店舗の677店舗(2020年8月末)を展開する。「プロ向け商材」「リフォーム・住宅資材」「PB商品」などに大きな強みを持つ。

一方、島忠は都市部を中心に60店舗(2020年5月末)をネットワークする。岡野恭明社長は「地域的な補完関係が高い」とする。

島忠を傘下に入れることでDCMグループの店舗数は700店を超え、売上高も単純計算でカインズの4410億円を抜き5908億円となる。

ホームセンター業界は新型コロナウイルス感染拡大のなか、巣ごもり消費でDIYやガーデニング、リモートワークの進展からスモールオフィスなどの需要が好調だが、競争環境自体は年々厳しくなってきていた。ポストコロナを見据えれば、島忠にとってもDCMグループ傘下に入ることのメリットは大きい。

今後DCMグループでは、スケールメリット活かして
①PB商品を相互に供給することによる売上高および利益率の向上
②商品開発力の向上
③スケールメリットを活かした利益率の改善
④共通ポイントの導入による相互送客と、新たに顧客を獲得すること
⑤経営資源やノウハウの相互活用
⑥販売管理費の低減
⑦EC事業における連携および協力
を進めていく。

 

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