5月6業態統計まとめ|各業態ほぼ全滅の2018年5月/外食だけ0.4%増
主要業態別の5月売上高が出揃った。百貨店、総合スーパー、スーパーマーケット、コンビニの小売り主要4業態に、ショッピングセンターと外食産業を加えた動向を報告する。
5月は外食産業が0.4%とわずかながら前年を上回った。ほかの5業態は前年割れ。各業態共通の不調の要因は、昨年に比べて土曜日が1日少なかったこと、またゴールデンウイークの低気温があげられている。
外食産業 +0.4%
百貨店 ▲0.2%
コンビニエンスストア ▲1.2%
スーパーマーケット ▲1.4%
総合スーパー ▲2.3%
ショッピングセンター ▲2.8%
外食産業は、0.4%増とわずかながら前年を上回り、21カ月連続のプラスとなった。しかし、客数は1.0%減。ゴールデンウイークの休日が土曜日と重なったこと、雨の日が多かったこと、それに加えて「ハレの日」以外の節約傾向から、連休明けの客足が減少したことが理由だ。一方で、高付加価値メニューが堅調に推移したことと、価格改定効果で客単価は1.4%増加した。
百貨店は、0.2%減で、3カ月ぶりに前年を下回った。主なマイナス要因は3つ。1つは、昨年に比べて土曜日が1日少なかったことによる客数減。2つ目は、4月に気温が上昇して夏物需要が前倒しして売れたこと。3つ目は低気温で盛夏商材の動きが鈍ったこと。シェア6.4%の外国人売上高は49.0%増、売上額287億円と好調に推移したが、93.6%を占める国内市場は4.2%減で、前月よりも2.7ポイント下がった。
コンビニエンスストアは、1.2%減と5カ月ぶりのマイナス。カウンタ―商材やサラダ、惣菜、冷凍食品は引き続き好調だったものの、降水量が多かったこと、ゴールデンウイークの期間中気温が低かったことで客数が2.5%減少。さらに気温低下により、飲料やアイスクリームの売上げが伸びなかったことも痛手となった。
スーパーマーケットは、1.4%減で、3カ月連続で前年割れ。食料品は3月までは堅調に推移していたが、4月、5月と2カ月連続で前年を下回っている。一般食品は、ビールの昨年の駆け込み需要の反動が響き、1.6%減。またゴールデンウイーク期間が低温だったことで、アイスクリームや飲料の売上げが伸び悩んだ。客数の減少を単価でカバーしてきたが、単価も落ち始めている。
総合スーパーは、前年を2.3%下回った。食料品は1.2%減。生鮮も惣菜もすべて前年割れだ。相場安の影響を受けた農産物をはじめ、畜産・水産・惣菜も前年に届かなかった。衣料品は婦人衣料、紳士衣料ともに8.3%減と大幅なダウン。住関品は3.5%減。家具・インテリアと医薬・化粧品はなんとか前年をクリアしたが、家電製品が▲10.5%と二桁減。日用雑貨品も▲8.9%と苦戦した。
ショッピングセンターは、2.8%減と4カ月ぶりに前年を下回った。ゴールデンウイークの休日が昨年より1日少なかったことと、天候不順が主なマイナス要因だ。テナントは2.7%減と4カ月ぶりのマイナス。月前半の低温が響き、夏物商材が伸び悩み、衣料品が苦戦した。キーテナントは3.5%減で4カ月連続で前年を下回っている。