3月訪日外客数統計|花見効果で276万人5.8%伸長/ベトナム・ロシア3割増
日本政府観光局(JNTO)が、2019年3月の訪日外客数を発表した。
2019年3月の訪日外客数は276万人で、前年同月に比べて5.8%増加した。3月としては過去最高を記録した。
好調要因は航空座席供給量の増加と桜鑑賞旅行のプロモーション効果だ。一方で、イースター休暇が2018年の3月から2019年は4月だったために、訪日客数が減少した国もあった。
単月で過去最多を記録したのは、インド、米国、カナダ、英国、ドイツの4カ国。中国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フランス、イタリア、ロシアの10カ国は、3月として過去最多となった。
とくに増加率が高かったのは、ベトナム35.9%、ロシアは31.2%、インド28.7%の3カ国。ベトナムとインドは花見プロモーション効果が大きかった。ロシアは、モスクワ開催の大型商談会への日本からの出展やセミナー開催、共同広告など、継続的な活動が実を結んだ。
一方で、前年を下回ったのは、スペイン▲22.8%、フィリピン▲13.9%、香港▲12.4%、オーストラリア▲6.9%、韓国▲5.4%の5カ国。
スペイン、フィリピン、香港、オーストラリアはイースター休暇が4月になったことが減少の要因だ。韓国は経済の低下と、中国やベトナムへと渡航先の多様化が影響している。韓国と香港からの外客数が伸びず、東アジア4カ国は前年を1.8%下回った。