2月百貨店統計|売上高12.2%減の3661億円/新型コロナ影響で5カ月連続減少
日本百貨店協会発表の「百貨店売上高概況」によると、2月の売上高は3661億円と前年同月比12.2%減だった。調査対象店舗は前月から1店減り、75社206店舗。
2月の売上高は、5カ月連続マイナスとなった。新型コロナウイルスの感染拡大から、国内外顧客の集客・売上げともに厳しい状況が続き、入店客数も約1割減少した。国内では、外出自粛によって消費マインドの低下が見られた。インバウンドでは、1月27日以降の中国政府による団体海外旅行禁止の発令や春節の月ズレ(前年2/5→本年1/25)も大きく響いた。また、暖冬により、冬物商材も動きが鈍かった。
顧客別では、国内市場(シェア97.0%)が7.8%減で、5カ月連続マイナスだ。
インバウンド(シェア3.0%)は訪日客減少により購買客数が68.3%減と大幅に減少し、売上高は65.4%減の110億円と厳しい結果だった。
大都市の10都市では14.6%減だったが、仙台地区のみが5カ月ぶりに0.2%増だった。地方の10都市以外の地区でも6.0%減となった。
商品別では、主要5品目すべてが5カ月連続で前年を下回るが、食料品(3.5%減)はバレンタイン商戦等の催事企画が好評で減少幅を抑えることができた。一方、衣料品(15.9%減)や身のまわり品(16.7%減)などのファッション商材は、暖冬のため冬物重衣料を中心に苦戦した。また、時計や宝飾など一部高額品(美術・宝飾・貴金属:6.6%減)が比較的堅調だった雑貨(18.9%減)も、化粧品(26.4%減)が大きくマイナスしたことから、トータルで2割近く減少した。