11月スーパーマーケット統計|総売上高4.4%増・既存店3.3%増/生鮮部門好調
スーパーマーケット販売統計11月度が発表された。一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)の会員企業のうちのパネル270社の調査だ。
総売上高は9058億5782万円の前年同月比4.4%増。また既存店ベースでは3.3%増と2月以降10カ月連続で増加している。
売上げの内訳は、食品が8152億6611万円(前年同月比3.6%増)、非食品669億9605万円(3.4%増)、その他235億9614万円(1.8%減)。
食品の内訳を見ると、生鮮3部門は3127億6712万円(4.1%増)。
3部門の中でも青果部門は1215億8542万円(4.1%増)。引き続き堅調な家庭内調理需要を背景にじゃがいもやねぎ類など土物類が好調を堅持している。トマトや洋菜などのサラダ商材、白菜やキノコ類など鍋関連の食材の動きがよかった。果物では昨年不調だった柿類、国産果物みかんの品質がよく、好調だった。一方で輸入果物は好不調まちまちとなった。
水産の売上高は783億9292万円(3.1%増)。再び家庭内消費が高まっており、刺身類や簡便調理商品、保存できる冷凍魚が好調だった。旬のさんま、秋鮭は不漁で相場が高く不振となった。一方でカキやタラなど鍋関連商材の動きがよかった。まぐろや鯛などの高級魚、外食需要が減少しているブリやハマチ、タイなどの養殖魚が相場安や農林水産省の緊急対策事業による販売支援を追い風を受けて好調に推移した。
畜産は1127億8878万円(4.9%増)。家庭内消費需要が堅調であり、全般的に好調に推移した。鍋用食材の引き合いが強く、なかでも鶏肉がよく売れた。牛肉は、平日は輸入肉や切り落とし、週末は和牛ステーキ用など高単価の牛肉が好調となっている。豚肉は鍋商材の動きがよいが、国産豚が相場高で伸び悩んだ店舗もあった。
惣菜は906億0795万円(0.4%増)。中旬以降、感染の再拡大を背景に家庭内調理需要が増えたため、伸び悩んだ。日中の弁当類にはやや回復傾向が見られるが、夜時間帯は通勤客の減少により伸び悩んだ店舗も多い。麺類などホット惣菜、家飲み向けおつまみ惣菜は堅調に推移した。青果相場安の影響で、サラダ関連は不調となった店舗が多い。年末やおせち関連の予約販売は好調に推移している。
日配は1763億9445万円(2.8%増)。堅調な家庭内消費需要を背景に、チルド商品、冷凍食品で好調な動向が継続している。気温が低下したことでホット商材やおでん・鍋商材、キムチなどの発酵食品や機能性ヨーグルトの動きがよくなった。供給が回復しつつあるバター、チーズなどの乳製品は好調が継続している。高単価のデザート類やデザート調理商材、家飲みのつまみとなる商品も好調となった。一方でパン類は不調となった店舗が多い。
一般食品は2354億9658万円(4.6%増)。堅調な家庭内消費需要を背景に、新米や調味料、粉物や手づくり用食材、レトルト食品、インスタント食品など、いずれも好調だった。一方で飲料類は伸び悩んだ。菓子類も好調に推移した。酒類は酒税改定の影が緩和し回復傾向が見られた。ギフト商材はダウントレンドが続いていたが、今年は好調な動向となっている店舗が多い。