12月百貨店統計|売上高5921億円8.8%増/年間5.8%増で4年ぶりに前年超え

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2021年12月の「百貨店売上概況」を発表した。調査対象は73社189店で、前月から変化なし。

12月の売上高は5920億5934万円で既存店前年同月比8.8%増と、3カ月連続でプラスとなった。客数は14.1%増加でこちらも2カ月連続のプラス。

12月は感染者数の減少が続いたことで、外出機運や消費意欲が高まった。さらに各社が展開した外商催事や会員向け施策、イベント等が奏功した。年末商戦も活況で、高額品や重衣料・防寒商材が好調に推移した。2019年比では売上高6.1%減、入店客数18.6%減だが、インバウンドを除くとコロナ前の売上げ水準に迫ってきた。

顧客別では、国内市場は8.8%増と好調。インバウンドも6.5%増だったが、2019年比では87.8%減と苦戦が続く。

地区別では、10大都市が全地区で2カ月連続前年を超え、11.7%増と二桁の伸びを示した。地方でも1.8%増の2カ月連続プラス。ただし都市との差は、前月よりさらに2.4ポイント拡がった。

商品別では、主要5品目すべて前年実績を上回った。そのうち衣料品は11.5%増、身のまわり品が15.7%増、雑貨が10.7%増と、二桁増となった。また、ラグジュアリーブランド、時計、宝飾品など高額品の伸長が続いているほか、外出機会の増加で、コート、ジャケット、アクセサリー、旅行用品なども活発に動いた。さらに昨年よりも帰省する人が増加したため、手土産や年末年始需要から和洋菓子も伸長した。おせちやクリスマスケーキは、ECを中心に二桁の伸びを示す店舗が多く見られた。

なお、年間売上高は4兆4182億円の5.8%増と、4年ぶりに前年実績を上回った。2019年比では21.5%減で、コロナ前には及ばないが、前年の25.7%減より4.2ポイント改善している。

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