9月外食統計|全体売上げは前年同月比119.7%も19年比では94.1%

一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)が9月の外食産業市場動向調査を発表した。調査企業数は232社、店舗数は3万6749店舗。ファストフードは2万1316店舗で全体の58.0%を占める。

9月の全体売上高は前年比119.7%と12カ月連続で前年を超えた。19年比では94.1%となった。新型コロナ第7波が峠を越え、月後半にかけて客足に回復の動きが見られたことで、「緊急事態宣言」等の影響を受けた前年を上回った。

ファストフード業態の全体売上高は108.2%、19年比では108.3%。コロナに起因するテイクアウト・デリバリーの売上増は一段落の気配だが、売上自体は引き続き堅調で、加えて店内飲食も回復している。

「洋風」は、ドライブスルーの増設等とキャンペーン商品の強化で売上げを伸ばし、104.6%とコロナ以前よりも好調。「和風」は、期間限定メニューが奏功し売上げ111.1%。「麺類」は、昼間を中心に都心部の店内飲食が復調し、売上げ120.5%、19年比は88.2%となった「持ち帰り米飯/回転寿司」は、回転寿司で値上げをしない安い価格設定が支持され、売上げ106.8%となった。「その他」は、「アイスクリーム」が大規模施設や繁華街の売上げを伸長し113.3%となったが、19年対比では87.0%であった。

ファミリーレストラン業態の全体売上げは、前年比132.1%、19年比では81.2%。前月よりは上向いているものの、平日を中心にした夜間の集客が依然として不振だった。

「洋風」は売上げ122.7%、「和風」は139.3%となったが、九州・四国・中国地方で台風14号の被害が大きく、夜間の集客も振るわず、そもそも深夜帯の営業時間が減少していることなどから、19年比では「洋風」71.2%、「和風」82.3%に留まっている。「中華」は、持ち帰りと店内飲食がともに好調で、売上げ124.3%。「焼き肉」は、コロナ感染の減速にともない大都市圏店舗が好調で売上げ167.7%、19年比でも104.4%となった。

「パブ・居酒屋」業態は、売上げ568.8%。大きく伸びたように見えるが、昨年はほとんど営業できない店舗が多かったためであり、19年比では53.7%。小規模宴会の需要は少しずつ戻りつつあるものの依然厳しい。

ディナーレストラン業態は、売上げが164.9%。個人需要が戻ったが、平日夜間の法人需要がなかなか戻らず、19年比は80.5%に留まった。

喫茶業態は、売上げは128.2%となったが、シルバーウィーク連休の悪天候や台風の影響で、営業できなかった店舗もあり、19年比では80.1%であった。

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