4月スーパーマーケット統計|既存店3.3%増/総売上高9905億円4.4%増
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が4月の販売実績速報値を発表した。3団体の集計企業数は270社、8372店舗。
総売上高は9904億7501万円で既存店前年同月比は103.3%、全店では104.4%だった。
食品合計は9060億4499万円で既存店103.7%。生鮮3部門合計は、3342億0997万円で102.2%だった。
食品価格の高止まり傾向が続くなか、一品単価上昇に比べ、買上点数の減少幅が抑えられ、好調な販売動向となった。日曜日が一日多いことによる恩恵を受けたが、節約志向による内食・中食需要の持ち直しを指摘するコメントも多かった。
部門別では青果が1346億1115万円で既存店99.6%、全店100.2%。
土物類が前年の相場高騰の反動を大きく受けたものの、全体的に相場は上昇基調で、買上点数にも回復傾向がみられた。トマトやきゅうり、レタスなどのサラダ関連野菜、アスパラやブロッコリーなどが好調だった。イチゴは入荷状況により好不調がわかれた。輸入果実ではバナナやキウイフルーツが好調だった。
水産は840億9037万円で既存店101.9%、全店103.0%。
生食類、なかでも刺身類に回復傾向がみられた。塩干類は値上げによる買上点数の落ち込みが少なく、比較的好調とする店舗もみられた。入荷が比較的安定しているカツオやアジ、鮭類が好調。不振が続いていたアサリを中心に、貝類には回復傾向がみられた。旬のホタルイカは不漁により不振となった。うなぎは価格高騰により、好不調の判断がわかれた。
畜産は1155億0845万円で既存店105.5%、全店106.8%。
精肉全般で相場高が続いている。豚肉や鶏肉では買上点数に回復傾向がみられ、好調となった。牛肉は焼肉用の動きが良いが、和牛など高単価商品の動きが鈍い。豚肉では輸入品の高騰、鶏肉も鳥インフルエンザの影響による高値が続いているが、好調に推移した店舗が多かった。加工肉も含め、低価格商品に需要がシフトしているとのコメントが多かった。売上高は確保できても利益が出にくい状況が続いている。
惣菜は1102億9105万円で既存店105.2%、全店106.5%。
引き続き、天ぷら、コロッケなど揚げ物類を中心に好調となっている。行楽需要やイベントの再開、オフィス出勤の再開基調による夕方以降の需要回復も継続している。とくに米飯類の動きがよい。行動制限の緩和により外食への需要シフトが警戒されていたが、節約志向もあってか、引き続き好調とコメントする店舗が多かった。
日配は2021億3706万円で既存店105.7%、全店106.8%。
値上げの影響が大きいカテゴリーとなっているが、買上点数の減少幅は小さく、一品単価上昇により、好調に推移した。冷凍食品は引き続き好調。チーズ、機能性乳酸菌飲料など、洋日配がカテゴリーの好調を牽引している。気温が高く推移し、アイスなど涼味商材の動きがよかった。鶏卵価格の高騰で特売を控えている店舗が多いため、売上高の確保につながっている。豆腐や納豆なども単価アップにより、売上げは前年並みを確保した店舗が多かった。
一般食品は2594億0690万円で既存店103.7%、全店104.7%。
レトルト食品やインスタント麺など、備蓄向けのカテゴリーは前年からの反動がみられた。食用油や調味料など家庭調理向け食品は回復傾向がみられた。高い気温で推移したことや行楽需要の回復により、菓子類や飲料、アルコール類などが好調となった。不振が続いていた米類にも、回復傾向がみられる。節約志向の高まりや、PB商品の伸長を指摘するコメントが多かった。
非食品は633億8830万円。既存店100.1%、全店100.9%。
マスクや除菌関連などの衛生用品に需要減少の影響が大きかった。ペットフードや家庭用洗剤は比較的好調に推移した。トイレットペーパーなど紙製品は回復傾向がみられた。カセットコンロなど、行楽向け商品が好調に推移した。
その他が210億4213万円で既存店95.7%、全店で96.7%。
エリア別では北海道・東北地方103.9%、関東地方が103.6%、中部地方が104.0%、近畿地方が101.9%、中国・四国地方が103.7%、九州・沖縄地方が103.6%。全エリアで既存店伸びが前年を上回った。
1店舗当たりの平均月商は1億1831万円、売場1㎡当たり売上高は7.1万円だった。