日生協news|節約と値上げついての調査/61%が「ふだんの食事」を節約
日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、東京都渋谷区、土屋敏夫代表理事会長)が、組合員の「節約と値上げ」の意識について、調査結果をまとめた。
2022年度から物価高騰が本格化して1年以上経過した。しかし日本生協連では今年度も値上げが続くと見込み、組合員を対象とするWEBアンケート調査を実施した。
■値上げによる家計の負担
値上がりの影響については「とても感じる」「やや感じる」と回答した人の合計が95.1%に上った。全年代で値上げによる家計の負担を実感している結果となった。値上がりの影響を「とても感じる」と答えていた人が、2022年11月に実施した前回調査では42.1%だったが、今回は11.3%増えて65.1%を占めた。1年以上続く物価高騰に終わりは見えず、以前よりも値上げを実感している傾向が見られた。
■値上げで購入頻度や量が減ったもの
商品の値上がりによって購入頻度や量が減ったものトップ3は「デザート・スイーツ・アイス」
(31.3%)、「卵」(30 .9%)、「菓子・おやつ」(29 .6%)。全体として、安い商品に切り替えるというより、購入頻度や量が減ったと回答する人が多いことがわかった。「パン」と「菓子・おやつ」は「より安い商品に切り替えたもの」と「購入頻度や量が減ったもの」のどちらにもトップ5に入っている。
■節約の意識
節約を「強く意識している」「ある程度意識している」と回答した割合は全体で93.3%だった。20代で「あまり意識していない」人が前回より13.0%減少して5.5%だったのに対して、「ある程度意識している」人が14.4%増加して69.2%となった結果から、若年層における節約の意識が高くなっていることがわかる。節約を「全く意識していない」人は全年代で減少している。
■節約の項目
家庭での節約項目で一番多かったのは「ふだんの食事」(60.9%)で、前回から18.8%増加した。年代別にみても、全年代で大幅に増加している。次に多かった節約項目は「外食」で、49.5%と、前回とほぼ横ばいだった。続いて「水道光熱費」を節約していると回答した人は前回から14.9%増加の46.9%で、続く電気料金の値上げによる節約意識の上昇がみられる。
■価格の安さを重視する日用消耗品
日用消耗品の購入時に価格の安さを重視する1位の商品は「ティッシュペーパー」(59.2%)、2位が「トイレットペーパー」(56.3%)、3位が「衣料用洗剤」(47.6%)だった。「ハンドソープ」や「歯ブラシ」は年代が下がるほど割合が高くなり、若年層は価格の安さを重視して購入することが多いと推測できる。反対に60・70代は、価格の安さを重視するものは全体と比較すると少ない傾向となった。
■「節約と値上げ」の意識ついてのアンケート
調査方法/WEBアンケート調査
調査対象/全国の組合員
有効回答数/3278件だ
実施期間/2023年5月9日~5月14日