4月外食統計|全店売上高6.0%増/花見・歓送迎会需要増

(一社)日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)が2024年4月の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は233社、店舗数は3万7030店舗。ファストフードは2万1228店舗で全体の57.3%を占める。

4月の全体売上高は前年同月比106.0%、コロナ前の19年比でも115.1%と好調。店舗数は99.8%と微減しているものの、客数は103.0%、客単価は102.9%で全体では前年より増加となった。

桜の開花が遅れたことで花見需要が昨年より増え、春の歓送迎会の後押しもあり、外食全体が好調だった。コロナ禍が明けて一年近く経つ現在、物価高騰の影響で低価格重視の消費志向が高まる傾向にあり、利益を伴う売上増は前年ほどではない。

業態別では、ファーストフード業態が引き続き好調で、売上げ105.4%、19年比では128.6%。「洋風」は、割引キャンペーンの集客が従前に及ばなかったが、高付加価値メニューの好調で売上104.3%。「和風」は、販促キャンペーンなどによって106.7%。「麺類」は、人気メニューの店頭訴求などが奏功して、110.2%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、客単価が伸びて101.3%となった。「その他」は、高温傾向が功を奏して「アイスクリーム」が好調となり、111.4%となった。

ファミリーレストラン業態は売上げ107.0%、19年比では106.1%。「洋風」はメニュー品目数の増加などで客単価が上昇し、109.2%。「和風」は歓送迎会や花見需要が好評で、106.9%。「中華」は販促キャンペーンの展開が好調を維持し、107.7%。「焼き肉」は、休日数と客数の減少のほか、昨年の販促キャンペーンの反動などが影響し、98.9%となった。

パブ・居酒屋業態は、人流の回復傾向や年度初めの歓送迎会の需要で、売上105.7%だった。ただし19年比では69.1%と、コロナ前の水準にはまだ戻っていない。

ディナーレストラン業態は、花見需要のずれ込みで、訪日外客をはじめとした利用客と客単価が増加し、売上は103.5%となった。

喫茶業態は客数の回復が堅調で、大型商業施設や観光地などで継続して売上が伸調。季節メニューも好調で、売上げ108.6%となった。

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