4月商業統計|商業販売額50.6兆円4.6%増/小売販売額13.5兆円2.4%増

経済産業省大臣官房調査統計グループが毎月の商業動態統計速報を発表する。「商業」とは「小売業」と「卸売業」の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に調査される。

具体的には商業販売額の動向として、卸売業販売額と小売業販売額の動向、そして業態別の販売額の動向として百貨店・スーパー販売額、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの統計数値が発表される。

2024年4月の商業販売額は50兆6150億円、前年同月比4.6%増となった。卸売業、小売業別にみると、卸売業は37兆860億円の5.4%増、小売業は13兆5290億円の2.4%増だった。商業販売額の季節調整済前月比は2.2%上昇した。卸売業は2.1%、小売業は1.2%それぞれ上がった。

卸売業を業種別にみていく。繊維品卸売業が前年同月比9.0%増、鉱物・金属材料卸売業が9.0%増、各種商品卸売業が8.4%増、食料・飲料卸売業が7.4%増、農畜産物・水産物卸売業が7.2%増、医薬品・化粧品卸売業が5.5%増、衣服・身の回り品卸売業が5.4%増、化学製品卸売業が5.3%増、その他の卸売業が3.8%増、建築材料卸売業が3.0%増、家具・建具・じゅう器卸売業が2.6%増、機械器具卸売業が1.4%増と、全業種でプラスとなった。

小売業を業種別にみると、機械器具小売業が9.2%増、無店舗小売業が6.3%増、医薬品・化粧品小売業が6.0%増、燃料小売業が4.8%増、その他小売業が4.5%増、各種商品小売業(百貨店など)が2.1%増、飲食料品小売業が1.7%増となった。一方、自動車小売業が7.9%減、織物・衣服・身の回り品小売業が1.0%減となった。

 

次は2024年4月の百貨店・スーパー販売額の動向を見る。百貨店・スーパー販売額は1兆7612億円、3.0%の増加となった。百貨店は4870億円で8.3%増、スーパーは1兆2742億円で1.1%
増だった。商品別にみると、衣料品は7.5%増、飲食料品は1.4%増、その他は4.7%増。

なお、百貨店・スーパーの季節調整済前月比は、0.6%の低下となった。百貨店は0.7%、スーパーは0.3%、それぞれ低下した。

百貨店の動向では、主力商品である衣料品は、身の回り品が22.7%増、婦人・子供服・洋品が7.2%増、紳士服・洋品が4.6%増、その他の衣料品が7.3%減となったため、衣料品全体では11.9%増加した。飲食料品は1.7%減少した。

スーパーの動向として、主力商品である飲食料品は、1.8%増加した。一方で、身の回り品が8.8%減、紳士服・洋品が5.6%減、婦人・子供服・洋品が4.8%減、その他の衣料品が1.0%減だったため、衣料品全体では5.6%減少した。

また既存店前年同月比は、百貨店・スーパーが2.7%増、百貨店は8.5%増、スーパーは0.6%増となった。

コンビニエンスストアの4月の商品販売額およびサービス売上高は1兆0423億円で、0.3%増加した。

商品別にみるとファーストフードおよび日配食品が3811億円で0.1%増、加工食品が2821億円で2.5%増、非食品が3313億円で1.3%増。売上げの内訳は、商品販売額が9945億円で1.2%増、サービス売上高が478億円で15.3%減少した。

最後に4月の専門店の販売額をまとめておく。業態別の詳細は主力チェーンの動向と合わせて別項で報告する。

家電大型専門店販売額は3540億円、前年同月比3.5%増。⇒詳細
ドラッグストア販売額は7157億円、6.2%増。⇒詳細
ホームセンター販売額は3022億円、0.8%増。⇒詳細

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