5月百貨店統計|売上高4693億円14.4%増の2桁伸長/19年比でも8.9%増

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2024年5月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は、71社177店。

5月の売上高は4692億5529万円で既存店14.4%増の2桁伸長。27カ月連続でプラスだ。コロナ前の2019年比でも8.9%増。

インバウンドと、ラグジュアリーブランドや高級時計、美術・宝飾等高付加価値商材が活況だった。外出機会の増加や気温上昇に伴い、夏物商材が伸長し主力の衣料品も好調に推移した。サングラスや扇子など季節雑貨も動いた。また、各社が企画したゴールデンウィークのファミリーイベントや食品催事などが盛況だった。外商催事、母の日商戦などの積極展開も奏功した。

インバウンドは円安などを追い風に、718億7000万円で231.2%増と驚異的な伸びを示した(シェア15.3%)。3カ月連続で過去最高を更新している。2019年比では132.4%増と、前月より58.0ポイントアップした。さらに中国の労働節休暇(5/1~5/5)で購買客数と売上げが大幅に伸びた。

また国内市場は前年比2.3%増(シェア84.7%)と好調で、2カ月ぶりにプラスに転換した。2019年比はほぼ同水準で推移した。

地区別では、増勢が続くインバウンドと高額品などから、9地区で前年実績をクリア。対前年伸び率は前月よりも7.0ポイントアップ。31.5%増と高伸した大阪をはじめ、7 地区で2桁増だった。

商品別では主要5品目のうち、「食料品」以外の4品目で前年実績を超えた。「身のまわり品」は35.9%増、「美術・宝飾・貴金属」は36.7%増と高い伸びとなった。高付加価値商材の一部商品で価格改定前の駆け込み需要が要因として考えられる。また「食料品」は菓子がインバウンドやギフト需要で健闘したが、価格上昇の影響などを受け、生鮮食品と惣菜が苦戦した結果、2カ月連続でマイナスだった。

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