12月外食統計|全店売上高6.6%増/国内移動やインバウンドで外食需要は堅調

(一社)日本フードサービス協会(東京都港区、久志本京子会長)が 2024年12月度の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は226社、店舗数は3万6645店舗。このうちファーストフードは2万1045店舗で、全体の57.4%を占める。

12月の外食全体の売上げは前年比106.6%、店舗数は100.2%、客数102.6%、客単価は103.9%。12月は雨天が少なく天候に恵まれた。また、年末年始が例年より長い連休だったことで、年末帰省などの国内移動や、単月で過去最高となった訪日外客数により外食需要は好調だった。一方で、仕事納めが27日となった曜日周りにより、オフィス立地の飲酒業態などの売上げはほぼ横ばいとなった。

ファーストフード業態の売上げは106.5%。「洋風」は、クリスマス商品の訴求により需要堅調で、売上げは101.7%となった。「和風」は、高単価の海鮮メニューが好調で客単価を押し上げ、売上げは114.8%となった。「麺類」は、期間限定で意外性のあるサイドメニューなどが売上げに貢献し、115.9%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、価格改定による単価上昇で「持ち帰り米飯」の売上げは確保されたが、「回転寿司」では逆に客数減となったところもあり、全体として売上げは101.9%となった。「その他」は、「アイスクリーム」がクリスマス用アイスケーキの売れ行きが好調で、「カレー」は価格改定による単価上昇で、売上は107.8%となった。

ファミリーレストラン業態の売上げは107.8%。全般的に帰省などによる年末需要が旺盛だった。「洋風」は、半額クーポンなどのお得なキャンペーンで集客する一方、年末向け高単価メニューを打ちだし、売上げ106.4%。「和風」は、期間限定の食べ放題キャンペーンなどが集客増に貢献し、売上げは111.6%。「中華」は、創業記念キャンペーンなども好調で、売上げは112.1%。「焼き肉」は、土日数が少ない曜日周りが影響し、売上げは102.8%に留まった。

居酒屋業態の売上げは101.0%。全般的に忘年会の事前予約が好調で、帰省客で賑う店もあったが、仕事納めが27日と例年より早く、休前日の少ない曜日周りでオフィス立地の店を中心に予約以外の集客が伸びず、売上gげはほぼ横ばいだった。

ディナーレストラン業態の売上げは104.6%。インフルエンザの流行や人手不足がマイナス要因となったものの、引き続き好調のインバウンド需要に加えて、帰省などによる年末需要も堅調だった。

喫茶業態の売上げは108.0%。価格改定による客単価の上昇に加え、年末が長期連休となりターミナルや観光地立地の店が好調だった。年末の福袋販売なども売上げ増につながった。

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