2月は総合スーパーが全店売上高、コンビニが既存店売上高でともに11カ月連続前年割れ
二つの協会から2月の販売統計が発表された。
総合スーパー
今日23日に発表された日本チェーンストア協会の2月の販売統計。
総合スーパー加盟企業が多い。企業数60社、店舗数9376店。
総販売額は9718億2347万円。既存店ベースでは前年比99.2%。マイナス0.8%
食料品が6500億9012万円、99.7%、マイナス0.3%。
衣料品が、754億9327万円、97.8%、マイナス2.2%。
住関連が1864億8883万円、96.6%、マイナス3.4%。
サービス28億9105万円、94.7%、マイナス5.3%。
その他568億6020万円、105.1%。プラス5.1%。
ズラリとマイナスが続く。
部門別で見ると、食料品は、農産物が相場の影響を受けて、減少したが全体ではまずまずの動き。
農産品 99.2%
畜産品 101.8%
水産品 101.5%
惣菜 106.5%
その他食品 97.8%
好調だった商品は以下の通り。
農産品は、レタス、トマト、豆類、カット野菜。果物では、りんご、イチゴ、カットフルーツ。
畜産品は、牛肉、豚肉、鶏肉。
水産品は、刺身の盛り合わせ、マグロ、サバなどの近海魚、ちりめん、海藻類。
惣菜は、温惣菜は揚げ物、焼き鳥。要冷惣菜は、和惣菜、洋惣菜。米飯、寿司。
ほかに、乳製品、食用油、アイスクリーム、インストアベーカリー。
衣料品は春物商材が動き始めたが、全体をカバーするには至らず。
紳士衣料 100.7%
婦人衣料 101.0%
その他の衣料 94.6%
紳士衣料で好調だったのは、スーツ、スラックス、ドレスシャツ、スウェットパンツなど。
婦人衣料は、ドレススーツ、パンツ・スカート、カットソー、ジーンズなど。
その他衣料・洋品は、子供服、子供用キャラクター関連衣料、紳士・子供靴、レイングッズ、紳士服飾。
住関連品は全体に不調。なかでも家電は消費税増税の反動により苦戦した。
日用雑貨品 98.3%
医薬・化粧品 96.2%
家具・インテリア 99.2%
家電製品 85.6%
その他商品 93.9%
日用雑貨品で好調だったのは、ペーパー類、ラップなどの台所消耗品、ランチボックス、ボトル、ベビーおむつ、キャラクター関連商品など。
医薬・化粧品は、マスク、スキンケアなど。
家具・インテリアは、キッチン用品、トイレ・バス用品、インテリア小物など。
家電製品は、テレビ・レコーダー、暖房器具など。
その他商品は、電動アシスト自転車、ペット用品など。
総販売額は前年同月比では、11カ月連続のマイナス。相変わらず厳しい結果となった。
コンビニ
3月20日に発表された日本フランチャイズチェーン協会の「コンビニエンスストア統計調査月報」。
既存店ベースでみると、売上高は6628億5300万円、前年同月比マイナス1.4%。総合スーパーは総売上げが11カ月連続マイナス、コンビニは既存店売上げが11カ月連続のマイナス。
どちらもダウントレンドの中にある。
来店客数は11億105万人(前年同月比プラス0.1%、12カ月ぶりのプラス。
平均客単価は602円前年同月比マイナス1.5%と、5カ月ぶりのマイナス。
2月は平均気温が高く、北日本太平洋側を除いて降水量も少なかったため、既存店客数が12カ月ぶりにプラス。1年ぶりの客数増は明るい材料だ。
また淹れたてコーヒーを含むカウンター商材や惣菜は引き続き好調。しかし、たばこ・雑誌の売上減少が大きく、既存店売上高は前年を下回っている。
たばこ、雑誌の不調が売上高の足をひっぱる傾向は、当分続きそうである。
商品別の動向(既存店ベース)は、次の通り。
日配食品 35.4%(プラス0.5%)
加工食品 26.8%(マイナス2.0%)
非食品 32.2%(マイナス3.2%)
サービス 5.6%(プラス0.4%)
しかし、これから本格的な花見シーズンに入る。コンビニは観桜客が求める惣菜、菓子類、弁当、飲料の売上げに期待している。
今後は、春夏に向けての商品プロモーションをどう展開するか、さらに淹れたてコーヒーのようなヒット商品を新たに生むことができるかが、今後の売上げを左右しそうだ。
総合スーパー、コンビニともに、「11カ月」の停滞と減少傾向。12カ月目に俄然、注目が集まるが、その3月は消費税増税課税直前の月だった。総合スーパーは業態そのものの衰退傾向が明らか。コンビニもそんな兆候が見え始めたのか。この点にも、依然として注目が集まっている。
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