消費増税反動減1年後の4月、絶好調の百貨店群と絶不調の大塚&マック
注目の4月の売上高速報が、各社から続々と報告されている。昨年4月は消費増税直後で、3月の駆け込み需要の反動があった。
1年後の今年4月はそれがどこまで回復したか。今後を占う数値だ。
まず百貨店。
三越伊勢丹ホールディングスが売上高前年同月比15.0%増。首都圏の三越伊勢丹の合計は約17%増、三越銀座店は外国人観光客の増加もあって、なんと42.7%増。
高島屋百貨店は、同じく売上高前年同月比が17.1%増で三越伊勢丹を上回った。高島屋の国内百貨店子会社を含む17店は16.7%増。
J.フロントリテイリングの百貨店事業では、大丸松坂屋百貨店が22.9%増。地方のグループ百貨店の博多大丸、下関大丸、高知大丸を加えた百貨店事業を合計すると21.7%増で、三越伊勢丹と高島屋を超えた。
エイチ・ツー・オー・リテイリングの全社計売上高は前年同期比13.0%増だが、百貨店事業の両核は明暗。リニューアル後の好調を維持する阪急本店が27.9%増で絶好調、その煽りを食って隣接する阪神本店は13.3%減。
最後に、セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武の売上高は前年比12.2%増で、百貨店では一番低いが、増収。代表店舗の西武池袋本店は14.1%増、そごう横浜店は14.5%増。
日本の5大百貨店グループは全て、消費増税の反動からの回復もあったが絶好調。特に高額品が消費を引っ張っていることが分かる。
全ての業種業態が消費増税直前の駆け込み反動でダウンした昨年4月。そこからの復活というご利益を全業種業が得たはずだが、噂のあの2社はどうか。
まず、大塚家具。
4月の全店売上高は前年同期比17.5%減であった。3月26日に株主総会が開催され、あの大騒動があったから、「世間を騒がせた反動」が4月に噴出した。
結果として、1月から3月までの今年度第1四半期は、売上高122億3700万円で前年同期比22.9%減、営業損失は11億7600万 円、経常損失11億1300万円。苦しい経営は続く。
もう1社は日本マクドナルドホールディングス。
4月の全店売上高は前年同月比21.8%減で、大塚家具よりも低かった。
安全安心への信頼の失墜は、お家騒動よりもマーケットに悪い印象を与える。
同じく今年度の第1四半期売上高は408億7400万円で前年同期比34.4%減、 営業損失99億6200万円、経常損失111億2400万円。
百貨店の4月は好調、大塚とマクドナルドの4月は大不調。
当たり前と言えば当たり前か。
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