2月スーパーマーケット統計|うるう年反動で既存店昨対▲2.5%、青果以外すべてマイナス
「スーパーマーケット販売統計調査 2月実績速報版」が発表されている。この統計は日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、新日本スーパーマーケット協会(NSAJ)の3団体の合同調査によるものだ。
今月はJSAの江口法生事務局長によって、2月の概況が説明された。
2月の総売上高は8100億6408万円で、既存店で前年同月比マイナス2.5%。
全店ベースでもマイナス0.8%、と振るわなかった。
部門別では以下の結果となった。
1)食品合計 7291億0472万円(構成比90.0%) 既存店昨対マイナス2.4%
①生鮮3部門合計 2790億4501万円(34.4%) マイナス2.5%
青果 1147億3851万円(14.2%) プラス0.6%
水産 714億5458万円(8.8%) マイナス5.8%
畜産 928億5193万円(11.5%) マイナス4.5%
②惣菜 820億3682万円(10.1%) マイナス2.1%
③日配 1542億5194万円(19.0%) マイナス2.8%
④一般食品 2137億7095万円(26.4%) マイナス2.1%
2)非食品 580億2386万円(7.2%) マイナス2.5%
3)その他 229億3602万円(2.8%) マイナス6.4%
2月の概況を語る上で、重要なポイントは、「うるう年の反動」「カレンダーマーケット」、そして今年から始まった新キャンペーン「プレミアムフライデー」。
①うるう年の反動
相場の影響を受けてわずかにプラスを保った青果以外、すべての部門で既存店前年同月比はマイナスとなった。ここまでマイナスの数字が並ぶのは昨夏の8月や9月以来。昨年と比較し、うるうの1日分、営業がなかったことを考えると、あと1日あれば100%いったのではないだろうか。
青果では野菜、とくにキャベツや白菜が高値だった。サラダ商材(トマト、レタス)も良かった。一方で、鍋商材も確保できた。水産は依然、厳しい状況で、鮮魚は時期的にも売り込むものがないのが一因とも考えられる。
②カレンダーマーケット
2月は「節分」に「バレンタイン」と、販促イベントが多い。今年の節分は平日だったため、恵方巻でかなり売上げが取れた。ハーフサイズや二個入りの商品も好調に推移した。バレンタインデーも平日だったため、チョコレートやバレンタイン関連商材の動きは非常に良かった。
③プレミアムフライデー
プレミアムフライデーは、政府や経済界が提唱・推進し、今年の2月24日(金)に初めて実施された、個人消費を喚起するためのキャンペーン。毎月末の金曜日に、普段よりも早く(午後3時)仕事を終えることで、夕方を買物や旅行、食事などに充てることを推奨している。
実際、プレミアムフライデーに取り組んだか、JSA会員企業にアンケートをとり、55社集計した。「実施した」と回答した企業は、わずかに7社と、非常に少なかった。スーパーマーケットの売場を見ていても、普段より従業員が少ないなどという印象はなかったので、実感と近いアンケート結果となった。
プレミアムフライデーを実施した7社は「今後もしばらくは続けて、チャレンジしていきたい」と様子見をしながら推進していく考えのようだ。徐々に広まっていくかもしれない。世の中の休みの取り方や就業時間を早めるという動きと連動していけば、多少なりとも売上げに好影響が出てくることを期待したい。しかし、まだまだこれからの動きによるところが大きいだろう。
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