3月訪日外客数統計|220万6000人、伸び率9.8%と3月では過去最高を記録

日本政府観光局(JNTO)から3月の訪日外客数が発表された。訪日外客数は220万6000人で、2016年3月の201万人を19万人上回り、9.8%の伸び。3月としては過去最高を記録した。単月では過去3番目に多い人数となった。しかし、訪日外客数全体の伸び率は2カ月連続で一桁に留まって落ち着いている。

航空路線の新規就航・増便、クルーズ船寄港数の増加、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションが効果をあげた。またイースター休暇が、昨年の3月末から今年は4月とズレたため、3月の欧米豪の訪日客は減っている。

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東アジア訪日客は過去最高を記録した。韓国48万8400人(30.6%増)。LCC(格安航空会社)を中心とした増便や九州地方を訴求するプロモーションにより伸び率は30%越えた。中国は50万9000人(2.2%増)。訪日数はトップだが、前年同月比では微増にとどまった。理由のひとつは、欧州、北米、豪州行きの一部航空券の価格が大きく下がったこと。その影響で日本向けツアーとの価格差が縮まり、旅行者が分散された。台湾は33万9900人(3.5%増)、香港16万4500人(2.2%増)。

東南アジアでは、タイ11万1500人(11.8%増)、シンガポール3万3800人(2.5%増)、マレーシア4万3700人(14.3%増)、インドネシア3万6000人(34.5%増)、ベトナム3万0600人( 31.8%増)、インド1万1200人(14.4%増)と6カ国は3月では過去最高を記録。フィリピンだけが3万4900人と7.0%のマイナスとなった。前年比マイナスは2012年2月以来、5年ぶりだ。ホーリーウィーク(聖週間)を含む連休が、昨年は3月だったが、今年は4月になったことが大きな理由だ。

オーストラリアは、4万人(4.2%減)。2014 年3 月以来、約3年ぶりに前年同月を下回った。イースター休暇が4月にズレた影響が大きい。

アメリカは、13万0900人(12.6%増)で単月として、カナダは、2万9400人(10.4%増)で3月として、それぞれ過去最高を記録。メディアプロモーションで、日本の魅力を多方面に発信できていることが増加要因。

欧州でプラスだったのは、フランス2万3700人(7.1%増)、ドイツ2万2400人(6.1%増)、イタリア1万1000人(2.9%増)、ロシア7100人(43.9%増)の4カ国。3月としてこの4カ国からの訪日数は過去最高を記録した。とくに2017年1月からビザ発給要件が緩和されたロシアは43.9%と大幅な伸びとなった。一方マイナスは、イギリス3万1400人(9.6%減)とスペイン6300人(27.6%減)。イースター休暇のズレが影響した。

4月は桜の季節。外国人旅行者にも花見は最近人気のイベントだ。イースター休暇の訪日需要には大いに期待がかかる。

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