アマゾンnews｜地中熱空調･壁面太陽光発電を導入した物流拠点を新設

アマゾンジャパン合同会社（東京都目黒区、ジャスパー・チャン社長）と三菱地所(株)は7月1日(火)、愛知県名古屋市にAmazonの物流拠点（フルフィルメントセンター：FC）を今夏新設することを発表した。

同施設は、三菱地所の「ロジクロス名古屋みなと」をAmazon専用に設計したもので、延床面積は約12万5千平方メートル、商品保管容量は約137万立方フィートを有する。西日本で最大のFCとなる。稼働開始は今年の8月を予定している。

同施設では、Amazonと三菱地所が協働し、地中熱空調システムや壁面設置の太陽光発電設備など、より持続可能な施設運営のための技術を導入する。また日本の建物として初めて、国際的な認証であるInternational Living Future Instituteの「ゼロカーボン認証^」取得を見込んでいる。

空調システムは地中熱ヒートポンプを利用する。国内の地中熱利用では最大規模となる200本の地中熱交換器を実装し、地下100mから安定した熱エネルギーを取り出す。これを１階部分の冷房および暖房に利用することで、低エネルギーで室温を快適に保つことができる。このシステムの導入によって、従来の空調と比べて約30%のエネルギー消費量削減が見込まれる。

また同拠点で使用される電力の一部を賄うため、建屋および駐車・駐輪場の屋根部分に太陽光発電設備を設置する。さらにアマゾンとしては世界で初めて建屋の壁面（南側）にも太陽光発電設備を導入する。合計の発電設備容量は5.5メガワット(MW)となり、国内の物流施設に設置されているオンサイト型の太陽光発電としては最大級、アマゾンとしてもアメリカ以外では最大の発電設備容量となる。蓄電容量2.9メガワット時(MWh)の蓄電池も併設することで、雨天・曇天時や夜間でもカーボンフリーエネルギーを活用できる。

なお、この拠点は建築物省エネルギー性能表示制度（BELS）において最高評価基準である6つ星を取得している。