3月家計調査統計|消費支出13カ月連続減少、被服・交通通信・教養娯楽プラス転換

総務省統計局から3月の二人以上世帯の家計調査速報が発表された。

二人以上の世帯の消費支出は29万7942円。前年同月比は実質▲1.3%で13カ月連続減少。名目は▲1.0%。前月比(季節調整値)は▲2.0の減少だった。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。

住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり25万2563円。前年同月比で実質▲1.9%、名目▲1.6%。前月比(季節調整値)は▲2.9%。
※「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。

 消費支出の内訳は下記表のとおり。
20170428_stats_15
  (総務省統計局・家計調査資料に基づき商人舎にて作成:以下同じ)

増加項目は、被服及び履物が2カ月ぶり、交通・通信は3カ月ぶり、教養娯楽は2カ月ぶりと、3項目とも前月のマイナスからプラスに転じた。小売業の業態別の結果を見ると、低温の影響で春物衣料が不振だったと発表されているが、少し回復傾向にあるようだ。

一方、減少したのは7項目で、食料は8カ月連続となった。

次に、3月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目及び品目を見てみよう。

 増加項目は表のとおり。
 20170428_stats_12
 
 一方、減少項目は、
20170428_stats_13
 
 食料費(7万2728円)の内訳。
20170428_stats_14
 
3月は、消費支出29万7942円のうち、食料の支出額は7万2728円。エンゲル係数は24.41%。ちなみに2月25.16%。1月24.45%、12月は27.49%だった。

二人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり44万5607円。前年同月比は実質▲1.4%で5カ月ぶりの減少だった。しかし消費支出は33万7075円で実質0.4%、3カ月ぶりの増加。収入は減ったが消費はプラス。節約傾向が緩んだか、収入にかかわらず、必要経費がかかっているのかもしれない。

>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
 
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
 

検索ワード : 総務省統計局  3月  家計調査  二人以上世帯  エンゲル係数  勤労者世帯

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