9月主要4小売業態統計まとめ|百貨店4.4%増と3業態をしり目に大幅な伸び

主要小売業態別の2017年9月売上高が出揃った。改めて業態別既存店の業績をまとめておこう。

9月は百貨店が4.4%増と絶好調だった。インバウンド需要の増加が好調要因となった。

スーパーマーケットは何とかプラスを維持。一方、コンビニエンスストアと総合スーパーはわずかながら前年同月を下回った。9月は、低温が続いたことで衣料品に動きが見られ、ホット商品が売上げを伸ばした。

百貨店 +4.4%
スーパーマーケット +0.2%
コンビニエンスストア ▲0.01%
総合スーパー ▲0.3%

百貨店は2カ月連続で前年同月を上回った。また1月~9月の累計売上高も0.2%増と、8月までのマイナスからプラスに転じた。好調要因の一つは、気温低下による秋冬物需要の伸び。衣料品が2.2%増と23カ月ぶりにプラスを維持。また円安株高を背景に、富裕層やインバウンド需要で高額商品が好調だった。インバウンドは売上高232億円で過去最高を記録し、86.4%増。客数は53.4%、客単価も21.6%と大きく伸長した。さらに国内顧客が1.9%増となり、国内外ともにプラスだった。

スーパーマーケットは売上高+0.2%。既存店は5月からマイナスが続いていたが、5カ月ぶりに前年同月を上回った。9月は鍋商材やホット商材が順調に推移した。しかし、不漁による水産部門の不振とO157報道の影響で惣菜が減収となり、全体として売上げは微増にとどまった。

コンビニエンスストア売上高はわずかに▲0.01%とマイナスだが、結果4カ月連続のマイナスを記録した。寒暖差が激しく、麺類や中華まんなどのホット商品が好調だった。それに加えて、店内調理品などのカウンター商材が相変わらず売上げを伸ばした。しかし、既存店の来店客数は▲2.1%で19カ月連続マイナスと深刻だ。客単価はプラスを維持しているが、客数のマイナスをカバーできなかった。

総合スーパーは売上高▲0.3%。食料品をみると、畜産品は3.0%と好調だったものの、相場安の影響を受けた農産品とアニサキス報道の影響が続いている水産品が不調で、全体では▲0.1%となった。しかし、衣料品は1.4%増と百貨店同様、秋物が動き回復。紳士服、婦人服すべてプラスだった。住関品は▲2.1%。医薬・化粧品と家具・インテリアは健闘したが、日用雑貨品と家電製品が伸び悩んだ。

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