米国小売業6月の売上げは前年同月比5.7%増
6月のアメリカ小売業売上高が発表された。
合衆国商務省からの発表。
季節調整済みで、
4227億9400万ドル。
1ドル100円換算で42兆2794億円。
ウォルマートの今年1月末の決算数値で
総売上高が4691億6200万ドルだから、
全米の小売業の1カ月分を1社で軽く超えている。
日本の経済産業省の小売業統計は、
この7月12日に5月分が発表されたばかり。
アメリカに比べて隋分、遅い。
それだけ丁寧なのか。
あるいは小売業統計が軽く見られているのか。
その数値は11兆4790億円。
季節調整すると前年同月比1.5%のプラス。
アメリカは前年同月比プラス5.7%。
日本よりずいぶんと良い。
ただし、彼の国では前月比を重視する。
それは0.4%のプラス。
1年前の数値なんかと比べても、意味はないと言いたげだ。
6月の小売業売上高に関して、
市場予想の平均は前月比0.7%プラスだったから、
それに0.3ポイント足りなかった。
ただし前月比は3カ月連続でプラスを示し、
トレンドとしては悪くない。
繰り返すが日本流に前年同月と比較すると、
5.7%伸びている。
アメリカの小売業42兆2794億円に対して、
日本は11兆4790億円。
日本はアメリカの27.2%。
人口はアメリカが3億1577万人(2013年5月1日現在)、
日本は1億2732万人(平成25年6月1日現在)。
こちらは40.3%。
この二つの比較から考えられることは、
日本の小売業の売上げが少ないのか、
あるいは日本の方がデフレが進んでいるのか。
アメリカの1人当たりGDPは、
4万9922ドルで世界11位。
日本は4万6736ドルで第13位。
いずれも2012年の数値。
やはり日本の小売業は、
もう少し頑張らねばいけない。
遅れているぞ、と叱るつもりはない。
アメリカと比較して、頑張る。
そのベンチマークの対象とする分には、いいだろう。
アメリカのチェーンストアの6月の伸びの理由は、
第1に気候が良かったこと。
第2は、バック・ツー・スクール商戦前の一掃セール。
消費全体は回復している。
そのアメリカの中で1社だけ挙げると、コストコ。
予測は5.3%プラスだったが、6.0%の増加。
そのコストコの名物は、
フードコートのホットドッグセット。
アメリカでは1ドル50セントで、日本のコストコでは180円。
1ドル120円の購買力平価。
これで米日の6月と5月の小売業総売上高を換算すると、
アメリカの小売総額は50兆7353億円となって、
日本との差は開いてしまう。
ああ。
〈結城義晴〉
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