食品最大ザ・プライス野田店12月4日開店

イトーヨーカ堂が12月4日に「ザ・プライス野田店」をオープンさせる。

 

ザ・プライスは、ご存知のように、GMS(総合スーパー)の再建策として、

首都圏の古い店舗を中心にディスカウントストアに業態転換したもの。

2008年8月に東京都足立区のイトーヨーカ堂西新井店にはじまり、

今回の野田店で12店舗目。

千葉県では2009年の五香店に続く2店舗目となる。

 

イトーヨーカ堂では2008年から2009年にかけてザ・プライスを次々に出店。

しかし、東日本大震災などもあり、2009年11月のせんげん台店の後は出店はなかった。

業績も回復してきた今年、一挙にザ・プライス業態を3店舗を出したことになる。

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ザ・プライス野田店は1フロアで2082㎡(630坪)。

食品のみを扱い、ザ・プライス業態のなかで最大の食品売場となる。

つまりは、ディスカウント型スーパーマーケット。

 

しかしイオンの「ザ・ビッグ」と決定的に異なるのは、

ザ・ビッグがコモディティ志向のディカウント業態なのに対し

ザ・プライスはノン・コモディティ志向のコンセプトであること。

ニュースリリースを見る限り、品質にこだわるイトーヨーカ堂が全面に出ている。

 

たとえば、精肉では信州牛など産地を指定した黒毛和牛のA4等級牛肉や、

鹿児島県産黒豚を品揃えする。

惣菜では新設する「チキン惣菜コーナー」で、

青森県産の銘柄鶏「津軽どり」を店内加工した焼き鳥や

国産若鶏ももの唐揚げなどを扱う。

「品質・付加価値が高く、安全・安心な商品をできるだけお得に、

しかも無駄なく購入したい」というお客のニーズにこたえる品揃えを志向する。

 

 

一方、従業員数は80名(社員11名・パート69名)。

少ない人数で運営するために、

作業場から商品陳列をする冷蔵庫一体型の「リアロード」を採用し、

青果ではコンテナを多用するなど、省力化を進める。

 

総合スーパーの再建、再生には、各社各様の取り組みがある。

しかし、ディスカウント業態をもっとも苦手とするだろうイトーヨーカ堂が、

ザ・プライスでディスカウントストアの出店に加速をつけてきた。

 

ディスカウント型スーパーマーケットといっても、一様ではない。

イオンにしろ、イトーヨーカ堂にしろ、

ベイシアやオーケー、さらにトライアルや大黒天物産にしろ、

それぞれのディスカウントストアの異なるコンセプトがある。

それがフォーマットと呼ばれるもので、

企業の戦略行動が反映される。

アメリカのディスカウントストアの条件は、
明らかに変わってきた。
アップスケールしてきた。

安くてきれい、
安くてフレンドリー、
安くて良い。

日本はまだまだ、
安いから汚い、
安いからノーサービス、
安いから悪い。

 

消費税増税で価格コンシャスがさらに高まる来春以降、

ディスカウント競争は次の段階に移っていくに違いない。

 

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