セブン-イレブン、世界店舗数6万店を突破
セブン-イレブンは2016年7月末日に、世界の店舗数が6万店を突破した。
セブン-イレブンは、1927年にアメリカ・テキサス州で創業した氷販売店「サウスランド・アイスカンパニーを前身とする。現在の社名は 7-Eleven, Inc.で、本部所在地はやはりテキサス州、社長兼CEOはJoseph M. De Pinto。今年89周年を迎え、コンビニエンスストア業界においてもっとも長い歴史を持った企業である。
そのサウスランド社は1969年にカナダに進出し、その2年後の1971年にメキシコで合弁会社を立ち上げ、日本には1974年に進出。1984年に1万店を超え、世界各国に進出する中、2003年には2万5000店を超えるも、業績不振により、2005年には、セブン‐イレブン・ジャパンの完全子会社となる。
その後も7-Eleven, Inc.は、セブン-イレブン・ジャパンの海外戦略を担う推進母体となり、2010年には4万店、そして2016年7月末に6万店を突破する。現在、マスター・フランチャイジー契約を結んで進出している国・地域は17。アメリカ、日本の他にタイ、台湾、 韓国、中国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシア、UAE、オーストラリアのアジア・オセアニア、メキシコ、カナダの北米、そしてスウェーデン、デンマーク、ノルウェーのヨーロッパに店舗を展開する。昨年はこの17エリアで約4000店舗以上を出店。これは2時間半ごとに1店をオープンさせている計算となる。
今後は、2017年にはベトナムのホーチミンに1号店を出店する予定で、世界18カ国目のセブン-イレブンとなる。
国名 |
店舗数 |
日本 |
18,860 |
タイ |
9,278 |
アメリカ |
8,378 |
韓国 |
8,238 |
台湾 |
5,057 |
中国 |
2,244 |
マレーシア |
2,016 |
メキシコ |
1,874 |
フィリピン |
1,760 |
オーストラリア |
628 |
カナダ |
504 |
シンガポール |
455 |
デンマーク |
186 |
スウェーデン |
185 |
インドネシア |
179 |
ノルウェー |
156 |
UAE |
2 |
合計 |
60,000 |
一方、国内では1万8860店舗を展開するが、2016年現在、セブン-イレブンが進出していない県は、残すところ沖縄のみである。沖縄進出に関しては「今後2~3年以内に出店する」と発表しており、複数の地元企業と交渉していることがわかっている。つまり沖縄では単独出店ではなく、海外のように合弁や資本提携の形をとる。そして沖縄県内で300店舗規模での出店を目指す。先行するローソンは沖縄第一のサンエーと組んで191店の店数ながら、一定以上の成果を上げているし、1987年から地元の(株)りうぼうと共同出資で進出した沖縄ファミリーマートも県内345店の規模に成長を遂げている。セブン-イレブンにはこの2社との競争が待っている。
今年5月、新たにセブン-イレブン・ジャパン社長に就任した古屋一樹社長は、「国内で地域ニーズに密着するのと並行して、グローバ ル化も強力に進めていく」ことを標榜している。これまでセブン-イレブンをけん引してきたジャパン市場だが、国内市場の飽和が言われる今、世界市場に大きく軸足を移していくことは間違いない。その際も、いかにセブン-イレブン・ジャパンが世界市場での指導力を発揮できるかが、カギを握っている。その世界戦略の成否も、鈴木敏文前会長退任の後を受けた井阪隆一セブン&アイ・ホールディングス社長と古屋セブン-イレブン・ジャパン社長のリーダーシップにかかっている。
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