バーニーズニューヨークnews|2度目の連邦破産法11条申請、22店中15店閉鎖
アメリカの高級百貨店バーニーズ・ニューヨーク(ニューヨーク州ニューヨーク、 ダニエラ・ヴィターレCEO)は6日、アメリカ連邦破産法11条(チャプターイレブン、日本の民事再生法に相当)をニューヨークの破産裁判所に申請した。1996年に続く2度目のチャプターイレブン申請になる。
Amazonをはじめとする衣料品のネット販売や、TJXやロスストアに代表されるオフプライスストアなどに押されて業績が低迷。さらにニューヨークのマディソンアベニューにあるマンハッタン旗艦店ので家賃が、1600万ドルから3000万ドルに急騰したことも原因とされる。
チャプターイレブンでは、債権者への義務を延期し、債務の再編成や事業の一部売却の時間を与える。
同社は、マディソンアベニュー、ダウンタウンNYC、ビバリーヒルズ、サンフランシスコ、ボストンのコプリープレイスの5つの旗艦店など7店舗を残し、小規模のコンセプトストアを含む国内15店を閉鎖する。ただしウェブサイトは開設を続ける。
ヒルコ・グローバルとゴードン・ブラザーズ・グループから、7500万ドルの資金調達を確保しつつ、新たな身売り先を探すとしている。
同社は、1923年にバーニー・プレスマンが妻の婚約指輪を売った現金で、ニューヨークのマディソンアベニューに500㎡の男性用ディスカウント衣料品店を開設したことに始まる。1960年代に、息子のフレッドがディスカウントストアから高級百貨店への転換に成功した。
日本では高島屋が1989年に提携し、バーニーズジャパンを設立して、翌年新宿に1号店を開設している。2015年にはセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となっている。
1996年に1回目のチャプターイレブンを申請した後、2007年、アラブ首長国連邦の政府系ファンドが買収した。このとき、(株)ファーストリテイリングが買収提案を持ちかけて、話は最終段階まで進展したが、条件が折り合わずに断念した。
2012年、米国ファンドのベリー・キャピタルが過半数の株式を取得して現在に至っている。