アマゾンnews|ホールフーズ商品の2時間配送を30都市に拡大

アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、ジェフ・ベゾスCEO)は、傘下のホールフーズマーケットで買物をするプライム会員を対象にした2時間以内の配送サービスをロサンゼルス、ヒューストン、デトロイトなど、約30の都市に拡大した。

アマゾンは8月にコロラド州デンバーとオレゴン州ポートランドの2都市で、プライム会員が注文した食料品を2時間以内に配達するという実験を行った。

この実験では、まず、ホールフーズマーケットで買物をするプライム会員の購入履歴を分析した。そして、彼らが店舗で通常購入している商品をアマゾンのウェブサイトに掲載し、2時間以内に配達するサービスがあると宣伝した。その結果、会員の反応が予想以上によかったため、このサービスを拡大することにしたのだ。

これまで、アマゾンの食料品を1日で配達する「Prime Free One Day」というサービスを利用するためには、プライム会員に登録したうえで、別のアプリ「プライム・ナウ(Prime Now)」をダウンロードしなければならなかった。

これは、それぞれの会員が個々に利用するホールフーズマーケットの店舗から配達できる商品だけを限定して顧客のウェブサイトに表示するのが難しかったためである。

新しく変更されたサイトでは、プライム会員が最寄りのホールフーズマーケットのストアフロントにアマゾンのサイトからアクセスできるようになった。会員は最寄りの店舗の商品の中から配達可能な商品を簡単に選ぶことができるようになったのである。もはや「プライム・ナウ」は不要になった。

アマゾンは、1カ月に2億人以上のビジターを惹きつけるメインサイトでこのサービスを提供できれば、より多くの買物客を取り込むことができると考えている。

米国で8400億ドル(1ドル100円換算で84億円)とも言われる食品市場のシェアを少しでも多く獲得してウォルマートに対抗しようとしている。モーガン・スタンレーの調査によると、食品のオンライン販売におけるシェアは、ウォルマートとサムズ・クラブの合計で25%を占めている。それに比べて、アマゾンのシェアは2%ほどであるという。それは圧倒的な店舗数の差によるものだ。ウォルマートの2フォーマットの4500以上の店舗に対して、ホールフーズの店舗はその10分の1しかないからだ。

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