プライマークNews|米国市場に本格的に進出/「アメリカン・ドリーム」に出店
ファストファッションのプライマーク(アイルランド・ダブリン市、ポール・マーチャントCEO)は、今秋、ニュージャージー州の商業施設「アメリカン・ドリーム」に10店舗目を、2020年にフロリダ州に11店舗目を開店する計画である。シカゴでも出店交渉が行われている。
プライマークは、2015年に米国で初めてボストン市に進出して以来、徐々に店舗数を増やし、現在米国北東部に9店舗を展開している。配送倉庫もペンシルべニア州で運営しており、現在の3倍の店舗に供給するだけの潜在能力を持っている。プライマークの親会社は、アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズ(Associated British Foods)と呼ばれる英国の多国籍企業。
1969年創業のプライマークは、現在12カ国で373店舗を展開していて、総売上高は75億ポンド(1ポンド135円換算で1兆0125億円)である。オンライン販売は手掛けておらず、10ドル以下のTシャツのような低価格の衣料品を、トレードマークの茶色の紙袋に入れて販売して積み上げた売上げである。アメリカに進出するにあたって、既に2億5000万ポンド(338億円)を投資している。
将来的には2カ所目の配送倉庫の建設も予定しており、カリフォルニア州などロッキー山脈以西での開店が念頭にあるようだ。これまで、主に中国などアジア地域で製造してきた商品も、アメリカでの成長を見越して、北米市場に近いグアテマラやメキシコなど中米で生産することを計画している。