Amazon news|2000都市でプライム会員の食料品配達料を無料化!!!
アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、ジェフ・ベゾスCEO)は10月29日、生鮮品配達サービスであるAmazon Fresh(アマゾン・フレッシュ)のプライム会員向け配達料を無料にすると発表した。
これまで月額14.99ドル(1ドル100円換算で1499円)かかっていた配達料が国内の約2000都市で無料になる。配送の無料化とともに、急ぐ人のために1時間以内配達と2時間以内配達のオプションも提供する。このサービスはアマゾン傘下のWhole Foods(ホール・フーズ)の買物でも同様に無料で利用できる。
月額14.99ドルの配達料は2016年に導入された。これはアマゾンがアマゾン・フレッシュの顧客に課していた299ドルの年会費から減額されたものだ。それ以前は、99ドルの年会費に加えて配達サービスを利用するたびに配送料がかかっていた。
食料品配達担当副社長のステファニー・ランドリー(Stephenie Landry)氏は「この配達無料化はプライム会員にとってとても価値のある、画期的な提案になるでしょう」と述べている。
ステファニー・ランドリー氏
市場調査会社のIncisivによると、米国では2025年までにオンライで注文した食料品の売上げが1500億ドルに達し、これが全体の売上げの14%を占めるまでになるだろうと予想されている。また、2021年だけでもオンライン注文が150%増加すると予測している。競合他社のウォルマートは、食料品のオンライン注文を含むeコマースが、前年度比で37%増加したと、8月の業績発表時に明らかにしている。
【結城義晴の述懐】とうとうAmazon Freshがプライム会員の配送料無料にする。これは明らかに11月第4金曜日のブラックフライデーからクリスマスまでの「ホリデーシーズン」狙いの作戦である。14.99ドルのダンピングである。アマゾンはホリデーシーズンを制して、2020年度まで視野に入れた戦略の突破口とする。ホールフーズのオーガニック生鮮食品も無料で配達される。アメリカ中のスーパーマーケットにとって恐ろしい事件である。ウォルマートはホリデー商戦を前倒しして、10月25日から早期割引きセールを展開する。ウォルマート・コムでも当然、何らかの対抗策をとるに違いない。その結果、また、スーパーマーケット企業群が苦境に陥ることになる。