ブラックフライデーnews|米国オンライン販売が前年比43%増の74億ドル

「ブラックフライデー (Black Friday)」は、アメリカ合衆国で11月第4木曜日のサンクスギビングデー(感謝祭)の翌日の金曜日を指す。今年は11月29日だった。この「黒字の金曜日」がアメリカ小売業の「1年で一番売れる日」だ。

アドビ・アナリティックスの算出によると、今年のブラックフライデーのオンライン販売額は、前年比43%増の74億ドル(1ドル100円換算で7400億円)に達した。これはオンライン小売企業(オンラインとリアルのオムニチャネル企業も含む)上位100社のうち80社を対象に実施した調査によるもの。1日のオンライン販売額としては過去最高だった、昨年のサイバーマンデーの79億ドル(7900億円)に次ぐ規模である。このうちの39%はスマートフォンでの買物だ。

購入商品は「アナと雪の女王」のグッズ、スポーツビデオゲーム、アップル社のノートパソコンなどだった。ブラックフライデーの1人1回当たり平均オンライン購入額は、前年比5.9%増の168ドル(1万6800円)だった。また、オンラインで購入した商品の店舗ピックアップも前年比43.2%増加した。

「マーケットウォッチ」によると、年商10億ドル以上の大手小売業は、中小の小売業に比べてスマートフォンでの売上げが11%多く、購入に達するコンバージョンレートも66%高かった。対前年比売上成長率も、大手が62%、中小が27%と、アプリなどの技術的な差が表れた。

一方で、中小の小売業も11月の1日の売上げは、通常の月の4倍となり、感謝祭とブラックフライデーには140%増加した。カートに商品を入れる率は、昨年に比べてモバイルが13%増、デスクトップが51%増となった。大手小売業では、最終購入率がデスクトップで60%増加した。

なお、アドビ・アナリティックスは、今年の「サイバーマンデー」のオンライン売上げは、94億ドル(9400億円)に達すると予測している。

実店舗を持つ小売チェーンのeコマースの利益性は、店舗販売に比較してまだ低いが、この結果を見ると、今後は戦略として不可欠になっていることがわかる。中小の小売業でも、マイクロ・フルフィルメントセンターやテクノロジーへの投資が、検討段階ではなく、急務となってきている。

ブラックフライデーのオンライン販売が増える。アメリカではますます、人々が店にやってこなくなる。

関連カテゴリー

海外 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧