アルバートソンnews|’19年商625億ドル3.2%増/純利益255.8%増と好調
米国スーパーマーケットチェーン第2位のアルバートソン(アイダホ州ボイジー、ヴィヴェック・サンカランCEO)が2月29日で終了した2019年度第4四半期と通期の業績を発表した。
アルバートソンは、投資会社サーベラスの傘下にあって、2015年1月、当時の全米第2位のスーパーマーケット・セーフウェイと統合している。
第4四半期の総収入は前年同期比10.1%増の154億ドル(1ドル100円換算で1兆5400億円)と増収だったが、純利益は主に負債の借り換えによる評価損によって、50%減の6780万ドル(67億8000万円)となった。既存店売上高は1.8%増。
2019年の通期では、総収入は3.2%増の625億ドル(6兆2500億円)で、純利益は255.8%増の4億6640万ドルとなった。ただし、2019年度は53週のため営業日が1週間多い。既存店売上高は2.1%増。
14店舗を新規開店し、243店舗の改装を行った。2月末時点の総店舗数は2252店。また、配送センターの開設や技術投資として15億ドルをつぎ込んだ。
Eコマースの売上高は第4四半期で32%増、通年で39%増、それぞれ急増した。
2020年度の最初の8週間は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中のスーパーマーケット同様に客数も売上高も急増した。既存店売上高は最初の4週間で47%、次の4週間で21%それぞれ増加した。
2020年度通期では、既存店売上高で2%プラス、営業利益で13億ドル、設備投資で15億ドルを予測している。
アルバートソンは COVID-19対策として、清掃の徹底、遮断ガラスの設置、マスクと手袋の支給、入店者数の制限、シニア時間の導入、時給の2ドル引き上げなどを行い、新たに5万5000人を雇用している。
【結城義晴の述懐】
超高級百貨店のニーマン・マーカスはコロナ倒産したが、瀕死の状態だったスーパーマーケット第2位のアルバートソンは、蘇るかもしれない。スーパーマーケット発祥のアメリカで、社会のライフラインとしてのスーパーマーケット業態の強みが発揮されている。