ウォルマートnews|ジョージア州に2カ所目の「ヘルス・センター」を開設
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は2019年9月、テキサス州ダラスにあるスーパーセンターに併設する形で、はじめて「ヘルス・センター」を開設した。
6月24日、今度はジョージア州ローガンビルに2カ所目を開設すると発表した。これまでも同社はジョージア州、サウスカロライナ州、テキサス州の19店舗内に、「ケア・クリニック」と呼ばれるコーナーを設置してきたが、これに比べると、ヘルス・センターはかなり本格的だ。
ヘルス・センターではプライマリー・ケア医による一般診療から、カウンセリング、歯科、眼科のほか、聴覚検査、禁煙外来、栄養指導、フィットネスまで、健康にかかわるさまざまなサービスを提供する。
医療保険に加入しているかどうかは問わない。予約時に診療費用の見積もりをしてくれるので、診療後に予想外に高い料金を請求される心配もない。「毎日がお買い得(Everyday low price)」をモットーとするウォルマートだけあって、診察費用は通常のクリニックよりも廉価に設定されている。
今後もジョージア州でヘルス・センターの拡大を計画しており、他の州への拡大も視野に入れている。
ウォルマートは、2006年にジェネリック調剤の販売を月額4ドルで開始した。現在、小売業の調剤販売ではCVSヘルス、ウォルグリーンのドラッグストア専門企業に次いで3番目の市場シェアを持っている。PWCのレポートによると、ウォルマートのヘルス関連の売上げは総売上高の1割以上に当たる50億ドル(1ドル100円換算で5000億円)に達する。
同社の1億5000万人の顧客に安価なヘルスケアを提供することは、ビジネスチャンスとして将来性が高いだけでなく、アメリカのGDPの20%を占めると言われるヘルスケアコストの削減にもなるという社会的側面もある。