クローガーnews|米国2位食品スーパー「アルバートソン」を3.6兆円で買収
米国スーパーマーケット1位のクローガー(オハイオ州シンシナティ、ロドニー・マクマレンCEO)は10月14日(金)、2位のアルバートソンとの合併に合意したことを発表した。クローガーはアルバートソンを1株当たり34.10ドルで取得する。アルバートソンの負債47億ドルを含めた買収額は246億ドル(1ドル148円で換算すると約3兆6400億円)。
クローガーは売上高1378億8800万ドル(2022年1月期)、米国内35州に2726店を展開する。一方で、アルバートソンズは718億8700万ドル(2022年2月期)、34州に2276店を有する。つまり単純計算、合併後の売上高は2097億7500万ドル、店舗数は計5002店(重複エリアの店舗売却などを除くと4996店舗)となる。
両社の店舗網は、クローガーが東部エリアに集中しており、アルバートソンは北東部と西部に多いことから、合併することにより、ほぼ全米をカバーできることになる。
さらに両社のプロセスセンター(加工工場)、配送センター、地域本部の生産性が高まることにより、シナジー効果は合併後4年間で年間10億ドルになると予測されている。また、仕入れ、テクノロジー、データ収集面でも競争力が増し、現在クローガーが拡大中のフルフィルメント・センターの相互活用も期待できる。
世界最大の小売業者ウォルマートの米国部門(ウォルマートUS)は売上高3932億4700ドル(2022年1月期)、米国内店舗数は5342店である。売上げ規模はまだまだ及ばないが、店舗規模では拮抗する。
ただし今後、独禁法に抵触するとして米国連邦取引委員会(FTC)の調査が入り、買収の承認が下りない可能性もある。