ターゲットnews|第1Q総収入253億ドル0.6%増もコストがかさみ減益
米国のディスカウントストア業態チェーン第2位のターゲット(ミネソタ州ミネアポリス、ブライアン・コーネルCEO)が4月29日で終了した2024年1月期第1四半期の決算を発表した。
2023年2月1日~4月29日の総収入は、前年同期比0.6%増の253億2200万ドル(1ドル130円換算で3兆2918億6000万円)だった。営業利益は1.3%減の13億2800万ドル(1726億4000万円)、純利益は5.8%減の9億5000万ドル(1235億円)と増収減益となった。食品と飲料、化粧品、日用雑貨など消耗頻度の高いカテゴリーが牽引した。2月のバレンタイン、4月のイースター商戦が好調だった。
客数は0.9%増、客単価は0.9%減で既存店売上高は横ばいだった。実店舗での売上げは0.7%増(前年同期は3.4%増)、オンライン販売では3.4%増(3.2%増)となった。既存店売上高の構成比は店舗が82.5%、オンラインが17.5%だった。またオンライン販売のうち、97.2%が店舗内の在庫から出荷されている。
オンラインでの注文品の受け取り方法にはシップト(Shipt)社による当日宅配、店舗の専用駐車スペースで受け取る「ドライブ・アップ(Drive Up)」、店内のカウンターで受け取る「オーダー・ピックアップ(Order Pickup)」があり、いずれのサービスも伸びているが、なかでもドライブ・アップの増加率が最も高く、オーダー・ピックアップや宅配サービスを牽引した。
ターゲットの「レッドカード(RedCard)」利用率が減少しており、クレジットカードやデビットカードのレッドカード普及率は19.0%だった。前年同期の20.3%から1ポイント減少している。
ターゲットは4月29日時点で国内に1954店を展開している。その内訳はハイパーマーケット業態など4770坪以上の大型店が前年同期と変わらず274店、1400坪~4770坪未満のディスカウントストアが11店舗増えて1530店、1400坪未満の同社における小型店舗が10店舗増えて150店となっている。
ブライアン・コーネルCEOは決算を総括して以下のコメントを出している。
「今年の収益性は前年比で5億ドル以上減少すると予想している。在庫縮小の潜在的な原因はたくさんあるが、店舗における万引きや組織的な犯罪がこの問題の重要な要因となっている。私たちは、店舗でこのようなことをなくすべく、顧客とチームを守るために戦略的な投資を行っていく」