2013年度決算・ウォルマート&ターゲットの暗と暗
アメリカの総合スーパー2強の連結決算が発表された。
2013年度のウォルマートとターゲット。
ハイパーマーケット業態の衣食住薬のフルライン小売りビジネスに、
暗雲が垂れ込めている。
ウォルマートは既報の通りだが、
連結売上高4730億7600万ドル。
1ドル100円換算で47兆3076億円。
前年対比でプラス1.6%。
連結の最終純利益は、160億2200万ドル。1兆6022億円。
こちらはマイナス5.7%。
既存店成長率がマイナス0.4%。
ウォルマートは苦しんだ。
事業部門別の内訳をみると、
米国内のスーパーセンターを中心にしたウォルマート部門がマイナス0.6%、
メンバーシップホールセールクラブのサムズ部門はプラス0.4%。
そしてインターナショナル部門は売上高対前年比プラス1.3%であるものの、
純利益は対前年比マイナス17.6%。
これが全体の収益力の足を引っ張った。
それというのも、為替差益で約50億ドルの減益。
大きな潮流としてみると、
アマゾンをはじめとするネット販売の影響が大きくて、
ウォルマートもその対抗措置として巨大な投資をした。
それが収益の足を引っ張った。
しかしネットと小型店事業に力点を置いて、
2014年に挑む。
売上高は726億ドルで、前年比マイナス1.0%。
純利益は197億1000万ドルで、こちらは34.3%の減益。
さらに既存店売上高は前年比マイナス0.4%。
ターゲットの国内店舗数は1793店。
今や生鮮食品強化型ディスカウントストア中心で1245店、
従来のディスカウントストア・フォーマットは289店。
総合スーパー業態のスーパーターゲットは251店、
そして都市型小型フォーマッ トのシティターゲットは8店。
ターゲットは昨年末商戦の中で、大量データ漏洩事件を起こした。
それが原因で、第4四半期の純利益は5億2000万ドルと、
前年比46%の激減。
海外事業では、カナダ事業は123店舗で売上高13億ドル、
2億5300万ドルの赤字。
これも足を引っ張った。
ウォルマートが増収減益、
ターゲットは減収減益。
もうほとんど2社の「複占」と評してよいアメリカの総合スーパー。
両雄ともに足踏み状態。
三番手のKマートも水面下。
もちろん、非食品総合スーパーのシアーズやJCペニーはもっとひどい。
日本の総合スーパー業態と似てきた。