コストコnews|’23年商2423億ドル6.8%増・純利益7.7%増/生活必需品伸長
会員制倉庫型店舗のコストコホールセール(ワシントン州イサクア市、クレイグ・ジェリネックCEO)が、9月3日で終了した2023年8月期の第4四半期と通期決算を発表した。
第4四半期の売上高は774億3000万ドル(1ドル130円換算で10兆0659億円)で前年同期比9.4%増、会員費収入が15億0900万ドル(1961億円)で13.7%増、それらを合計した営業収益は、789億3900万ドル(10兆2621億円)で9.5%増となった。営業利益は27億8100万ドル(3615億円)で11.4%増、純利益は21億6000万ドル(2808億円)で15.0%増加と増収増益だった。また1株当たり利益は4.86ドルで15.7%伸長している。
既存店売上高は全体で3.8%増(ガソリンの価格と為替の影響を除く)となった。エリア別では、アメリカ国内が3.1%増(前年は4.2%増)、カナダが7.4%増(8.1%増)、その他国際部門が4.4%増(7.6%増)。一方ECは0.6%減少(4.8%減)している。
通年では売上高2377億1000万ドル(30兆9023億円)で前年比6.7%増、営業収益2422億9000万ドル(31兆4977億円)で6.8%増と今期も好調だった。営業利益は81億1400万ドル(1兆0548億円)で4.1%増、純利益は62億9200万ドル(8180億円)で7.7%増だった。
そして既存店売上高は全体で3.8%(ガソリンの価格と為替の影響を除く)。エリア別に見ると、アメリカ国内は3.3%増(前年は4.2%増)、カナダが1.7%増(8.1%増)、その他国際部門が2.8%増(7.6%増)となった。ECは5.7%減少(4.8%減)した。
9月3日時点でコストコは、世界14カ国に861の倉庫店を展開している。内訳はアメリカに591店、カナダに107店、メキシコに40店、日本に33店、英国に29店、韓国に18店、オーストラリアに15店、台湾に14店、中国に5点、スペインに4店、フランスに2店、アイスランド・ニュージーランド・スウェーデンにそれぞれ1店となっている。また、米国、カナダ、英国、メキシコ、韓国、台湾、日本、オーストラリアでECサイトを運営している。
今期は予想を上回る結果で、高額商品販売が伸びないなか、生活必需品の売上げ伸長が目覚ましかった。クリスマス・ツリーやホリデーのデコレーション、玩具などの在庫が整っており、売れ行きは良好だ。徹底的な低価格と、ロイヤルカスタマーに支えられ、客数は国内で約5%増加した。また、ガソリンの低価格も来店頻度向上に貢献した。有料会員数も約8%増えており、会員費収入は13.7%増加した。
これまで遅れていたデジタル・サービスの改善に取り組み、アプリをアップデートした。会員証のデジタル・カード化、サイトの刷新を行い、商品検索が容易にできるようにした。また、メッセージの機能を加え、アプリ画面に広告のスペースを新設した。眼鏡のデジタル・ストアも開設し、バーチャルでメガネを選んで注文することが可能になった。今後も毎月アプリ更新を行っていく計画だ。