ウォルグリーンnews|’24年商1477億ドル6.2%増・純損失864億ドル

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(イリノイ州ディアフィールド、ティム・ウェントワースCEO)は、8月31日で終了した2024年8月期の通期決算を発表した。

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスはアメリカ、ヨーロッパ、ラテンアメリカなど8カ国に約1万2500店舗を展開するドラッグストア。2006年にスイスのアライアンス・ユニケムと、イギリスのブーツが経営統合して「アライアンス・ブーツ」が設立された。2012年にウォルグリーンがアライアンス・ブーツの株式45%を買収、2014年に残りの55%を買収し「ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス」が設立されている。

第4四半期(6月~8月)の売上高は375億4700万ドル(1ドル150円換算で5兆6321億円)で前年同期比6.0%増、営業損失は9億7800万ドル(1467億円、前年同期も営業損失4億5000万ドル)、純損失は30億0500万ドル(4508億円、前年同期も純損失1億8000万ドル)の増収減益。

また通期では、売上高が1476億5800万ドル(1ドル150円換算で22兆1487億円)で前期比6.2%増だったものの、営業損失140億7600万ドル(2兆1114億円、前年は営業損失68億8200万ドル)、純損失86億3600万ドル(1兆2954億円、前年は純損失30億8000万ドル)と、赤字で終了した。赤字は、ヘルスケア部門のビレッジMDののれんの減損によるもの、またその前の年の赤字はオピオイド訴訟関連によるものである。

通期業績を部門別で見ると、主要部門のU.S. Retail Pharmacy(米国ドラッグストア部門)の売上高は1157億7800万ドルで5.0%増、調整後営業利益が21億6700万ドルで41.3%減。International(海外部門)が235億5200万ドルで6.1%増、調整後営業利益が7億9300万ドルで15.2%減。U.S. Healthcare(米国ヘルスケア部門)が83億4500万ドルで27.0%増、営業損失は142億4100万ドル・調整後営業損失が1億3400万ドルとなった。

期中の2023年9月には、アメリカの大手企業でもまだ数の少ない黒人女性CEOだったロザリンド・ブルーワー氏が退任した。10月にティム・ウェントワース氏がCEOに就任している。

同社は経費節減と設備投資の減額を進めていて、今後3年間で約1200店の閉鎖を計画している。2025年度には500店を閉鎖することによって、調整後EPSとキャッシュフローの改善を見込む。また通期予想では、売上高は1470億~1510億ドル、調整後営業利益は16億~20億ドル、調整後1株あたり利益は1.40~1.80ドルを予測している。

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