ウォルマートnews|「ウォルマートチリ」へ13億ドルの5カ年投資計画を発表
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は12月16日(月)、「ウォルマートチリ」へ今後5年間で13億ドル(1ドル150円換算で1950億円)を投資すると発表した。
ウォルマート傘下の「ウォルマートチリ」は、チリ共和国で15年前からスーパーマーケット事業を展開している。チリ全域でLider、Express de Lider、Lider.cl、SuperBodega aCuenta、Central Mayoristaなどのバナーでの399店を営業する。ウォルマートチリは現在、チリ国内で3番目に大きな雇用主で、約4万人の従業員を抱える主要小売企業となっている。
ウォルマートチリのクリスティアン・バリエントス社長兼CEOは、「これは単なるインフラやテクノロジーへの投資ではありません。人、そして地域社会への投資なのです」と語る。
またウォルマートインターナショナルのキャス・マクレイ社長兼CEOは、「この投資によって、ベーシック商品の低価格化や、生活の質を向上させる製品やソリューションを提供します。これにより、顧客への価値提案をさらに強化することができます」とコメントしている。
南北に細長いという地理的な特徴があるチリは物流網の構築に大きな壁があった。とくに今回の発表式典が行われた、世界のウォルマート店舗のなかで最も南に位置する「プンタアレナス」は中央配送センターから2000マイル(約3200km)以上離れている。また冬はマイナス15℃に達する厳しい気候、複雑な地形、道路事情などによってアクセスが容易ではない。
そこでウォルマートは、プンタアレナスのLider店舗に商品を納品するために、陸、空、海といったルートを組み合わせたサプライチェーンルートを構築する。アクセスが危険すぎる場合、ウォルマートは予備保管システム「El Oso(クマ)」を使用して、顧客が必要な必需品を入手できるように対応する。
さらに、今後チリ国内での新たな地域への出店拡大や、チリ国内で9カ所目となる配送センターを南部に建設される予定だ。