全米小売業協会「2015年父の日商戦」調査、支出予測総額127億ドル

6月の第3日曜日は、「父の日」。日本でもアメリカでも、「父親に感謝する日」として広く親しまれている。全米小売業協会(NRF)は毎年、「父の日商戦」のアンケート調査を実施しており、今年の調査結果が発表されている。

 

父の日に関する支出予測総額は127億ドルに上り、75.4%のアメリカ人が「父の日のお祝いをする」と回答している。一人あたりのプレゼントなどにかける平均支出額は115ドル57セント(1ドル123円換算で約1万4000円)だった。同様の「母の日」調査(NRF2015年発表)では、お母さんへのプレゼント代は平均172ドル63セント(約2万1000円)という結果だったことから、まだまだ「母の日」への関心度の方が高いことが分かる。毎日頑張って仕事をしている世のお父さんたちからしたら、何とも切ない結果である。

 

それでも昨年の113ドル80セントからは微増している。ただし昨年と比較して「多く支出する予定」と回答した人は全体の17.6%、「同額」が73.0%、「減らす」人が9.4%という結果を見ると、母の日との格差が埋まる気配はない(図1)。

(図1)
20150610-1

 

下の図2は、父の日ギフトを誰にプレゼントしているのかを表わしている。

(図2) ※複数回答有
20150610-2

 「父親、義理の父」に贈るケースが過半数越えの51.8%。次に「夫」へのプレゼントが27.6%、「息子」宛てが8.9%、「兄弟」が6.1%、「友達」が5.0%、「祖父」が4.3%。わずかに1.4%だが、「ゴッドファーザー」つまりキリスト教の洗礼式での代父(名付け親)が回答結果に表れるあたりは、アメリカらしい。日本での調査ではまず出てこないであろう。

次にプレゼントを購入する場所についての回答として、一番多く上がったのは「百貨店」の36.4%(図3)。2番目はなんと「オンライン」の29.2%、つまり3割の人がネット通販でプレゼントを購入するということになる。このオンライン購入予定者の年代別比率を見てみると、40.6%の「18~24歳」世代がプレゼントをインターネットで用意するということがわかる。「ディスカウントストア」では25.2%、「スペシャルティストア(家電量販店含む)」が22.6%とつづく。

(図3) ※複数回答有
20150610-3

 

調査結果の中で具体的なプレゼント内容(※複数回答有)として人気なのは、ワイシャツやネクタイなどのアパレル関連商品で39.7%。また、スポーツ観戦や食事会などでの支出も43.3%みられる。39%はギフトカードを贈り、自身にプレゼントを選ぶようにしてもらったり、スマホやタブレットなどの新端末をプレゼントする人も19.7%いる。そして62.2%の人はグリーディングカードを購入してに感謝のメッセージを伝えるという。

 

「母の日」よりもマーケット規模の小さい「父の日」商戦ではあるが、それでも小売業、サービス業、外食産業にとっては重要なプロモーションとなる。下半期の「バック・トゥ・スクール」「ハロウィン」「サンクスギビング」「ブラックフライデー/サイバーマンデー」「クリスマス」といった数多くの季節催事へ向け、幸先の良い結果を残せるか。勝負はあと2週間を切った。

 

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