間もなくウォルマート次期CEO候補発表か?
2013年05月11日更新
小売業世界一の企業にして、
世界最大の企業、ウォルマート。
その経営の重責を担う次期CEO候補者が固まった模様だ。
アメリカのブルームバーグが
8日に報じたところによると、
歴代5人目となる次期CEO候補は
国際部門のトップ、ダグ・マクミロン氏(46)と
アメリカ国内部門の責任者ビル・サイモン氏(53)の
2人が最有力。
今後数カ月内に指名があるのではないか
とされる。
創業者サム・ウォルトン氏は
1962年にディスカウントストア「Walmart」をオープンし、
1988年にCEOを退任した。
2代目のCEOは
財務部門出身のデイビッド・グラス氏。
1988年-2000年まで12年間役を務めた。
3代目のリー・スコット氏は
ウォルマート中興の祖といえる人物で
2000年-2009年までの在任期間に
現在の世界最強の小売企業としての礎を築いた。
そして4代目となる現CEOのマイク・デューク氏は
2009年1月に就任している。
5代目CEOは
創業者サム・ウォルトン氏でさえ経験したことのない課題に
直面することになる。
ウォルマートはそれだけ厳しい局面に立たされている。
まず、Eコマース企業の台頭。
いまウォルマートの顧客がAmazon.comに流れているとされる。
一方、ウォルマートのオンラインでの売上げは、
ロンドンのコンサルティング企業カンター・リテール社によれば、
約51億5000万ドル(約5200億円)もしくは全体の2%程度しかないようだ。
ウォルマートはいまだにブリック・アンド・モルタルに力を注ぎ、
年内に130のスーパーセンターを新規出店する計画だ。
敵はEコマース企業だけではない。
アメリカ経済が低成長を続ける中、
最近はグロサリーを強化するダラーストアにも
顧客を奪われ始めている。
国際部門も
メキシコでの出店に絡む贈賄容疑で問題を抱える。
次期CEOは
巨人ウォルマートに降りかかるこうした難問に対処して、
再び力強い成長軌道に乗せる重い責任を負うことになる。
1984年に夏期労働者としてウォルマートに加わって以来、
30代半ばまでにキャリアを固めてきたマクミロン氏は
ウォルトン家に近い人物とされる。
アメリカ国内部門でマーチャンダイジングを経験し、
その後、国際部門の責任者となった新鋭だ。
マクミロン氏が次期CEOになった場合、
今後、15年から18年はその地位にあるのではないかとも言われる。
マクミロン氏はウォルマートの地元、
アーカンソー州の出身でもある。
一方、サイモン氏は、
アメリカの外食企業ブリンカー・インターナショナル社、
イギリスの酒類企業ディアジオ社などを経て、
2006年にウォルマートに参画した。
アメリカ国内部門を復活させた人物と評さる。
果たして、どちらの人物が
次期CEOになるのか。
常に噂と憶測が絶えないウォルマートの人事だから、
今後の動向から目が離せない。
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