ローソンnews|総収入6573億円4%増/11%減益/チェーン売上高2兆円超
(株)ローソン(東京都品川区、竹増貞信社長)が2018年2月期の決算を発表した。
営業総収入は6573億2400万円(前年同期比4.1%増)、営業利益658億2000万円(10.8%減)、経常利益651億4100万円(10.8%減)、当期純利益268億2800万円(26.3%減)と増収ながら2桁減益となった。それでも、営業総収入に対する営業利益率は10.0% 経常利益率は9.9%と高い。
国内コンビニエンスストア事業は、営業総収入が4426億8400万円(4.3%増)、営業利益は536億4800万円(10.4%減)の増収減益。
夕方から夜にかけての品揃えを拡充し、さらにカウンターファストフードやおにぎり、弁当など主力商品の強化に取り組んだ。またカウンターファストフードの販売管理をよりスムーズにするためにタブレット型端末を全国の店舗に導入している。
2017年10月に、店舗におけるIT技術の実用化を目指して「ローソンオープンイノベーションセンターラボ」を開設している。第1弾として、お客が商品バーコードをスマートフォンのカメラで読み取り、店内のどこでも決済できる「ローソンスマホペイ」の実証実験を始める。東京都内3店舗で23~25日に行う。これはレジの混雑解消と、レジ業務負担の軽減が狙いだ。
商品売上高は2兆1606億8400万円で前年比105.7%。内訳は加工食品1兆1389億6600万円(前年比106.1%)、ファストフード5094億1500万円(105.8%)、日配食品3144億8100万円(106.9%)、非食品1978億2100万円(101.5%)。
国内の期中出店数は1250店舗、閉店数は369店舗で、2月末の国内店舗数は1万3992店。内訳は「ローソン」1万3044店(純増872店)、「ナチュラルローソン」143店(純増2店)、「ローソンストア100」805店(純増7店)。
期中に「スリーエフ」195店を「ローソン・スリーエフ」に、「セーブオン」125店を「ローソン」に転換している。また調剤薬局、ドラッグストアチェーンとの提携も積極的で、ヘルスケア強化型店舗を含めた一般用医薬品の取り扱い店舗は176店(うち、調剤薬局併設型店舗数は47店)、介護相談窓口併設型店舗は16店になった。
スーパーマーケット事業の(株)成城石井は、営業総収入が819億5700万円(4.5%減)、セグメント利益は68億5400万円(0.8%減)。ただし減収減益となったのは、決算月の変更で前期が14カ月決算だったから。通常であれば増収大幅増益だ。2月末で140店。9月にスーパーマーケットと飲食を融合させた「グロサランド型店舗」を調布市に出店した。
エンタテインメント関連事業は、営業総収入が753億8000万円(3.4%増)、セグメント利益は38億5300万円(3.4%減)。
海外事業と金融サービス事業などの営業総収入は654億4200万円(18.7%増)、セグメント利益は14億6400万円(51.2%減)。海外事業は中華人民共和国、タイ、インドネシア、フィリピン、米国ハワイ州の地域運営会社が「ローソン」を展開している。総店舗数は1596店だが、そのうち中国市場が1423店を占める。
また金融サービス事業の(株)ローソン・エイティエム・ネットワークスは、90金融機関と提携し、ATM設置台数は1万2733台(821台増)である。
ローソンでは2018年度は、イオン銀行、セブン銀行に次ぐローソン銀行の設立、次世代型コンビニづくりに向けたデジタル化を進める。店舗ネットワークを活かした新ビジネスモデルの構築も急ぐ。