コンビニnews|5月既存店セブン1.8%・ローソン4.5%・ファミマ7.4%の増収
コンビニ3社の5月の成績が出揃った。5月は、前年の緊急事態宣言発出による行動自粛による大きな減少があったことも影響し、売上高・客数ともに前年を上回った。既存店売上高はセブン-イレブンが101.8%、ローソンが104.5%、ファミリーマートが107.4%。昨年落ち込み幅の大きかったファミマの伸び率が最も大きい。
セブン-イレブンは既存店売上高が101.8%。客数は103.1%、客単価98.7%だった。客単価は、昨年と比較すると巣ごもり需要の緩和も見られたことから、マイナス1.3%となった。全店売上高は102.8%。
東海以西エリアでは記録的に早い梅雨入りとなり、全国的に気温が低く多雨の状況ではあったが、一部エリアでは近場の行楽を楽しむなど、人の動きもあったことから、ソフトドリンクや米飯、調理パン等を中心に販売が伸長した。
デリカテッセンは小容量サイズの惣菜「カップデリ」が引き続き伸長した。また、コロナ禍で健康意識が高まっていることから、手軽にたんぱく質が摂れる「食事サラダ」が堅調だった。米飯は、こだわりのおむすびなど、素材の味わいが楽しめる商品が好調。一膳分のご飯に具材をのせた「一膳ごはんシリーズ」も好調なスタートを切った。調理パンは健康感のあるサンドイッチ、ロールが好調。スイーツ感覚で楽しめる「フルーツサンド」も堅調だった。
ローソンの国内ローソン事業(ローソンおよびナチュラルローソン)の5月度の既存店は、客数105.8%、客単価98.8%となり売上高が104.5%。全店売上高は106.2%。5月末時点のローソングループ国内総店舗数1万4612店。そのうち、ナチュラルローソンは141店、ローソンストア100は674店。
生鮮品や冷凍食品・日配食品など、日常使いの商品の需要が高く、既存店売上げを押し上げた。米飯は、3月にリニューアルを実施した新しいチルド弁当のシリーズや、「金しゃりおにぎりシリーズ」が好調に推移。カウンターファストフードは、「からあげクン」や「鶏から」などの定番商品が好調。現在、約6500店舗で展開する店内調理サービス「まちかど厨房」では、人気の外食企業とコラボレーションした商品が好評を博した。玩具は、エンタメくじや「鬼滅の刃」関連商品が売上に寄与している。たばこは既存店売上高前年比を2%程度押し上げる要因となった。
ファミリーマートは既存店売上高が107.4%。客数108.5%、客単価99.0%。全店売上高は107.9%。総店舗数は1万6637店。
都心部やオフィス街でも客数が前年を上回り、売上げ・客数は前月に続き回復傾向が見られた。ファミマ40周年「40のいいこと!?」の施策も引き続き好調で、既存店の押し上げに貢献した。日用品や日配・生鮮品や惣菜といった日常使い商品も引き続き好調を維持した。
好調だったのはPB衣料品「コンビニエンスウェア」や日用品100円(税込110円)シリーズで前年売上げを大きく上回った。また例年より早い西日本エリアの梅雨入りにより、温かい麺が好調に推移。調理麺30円引きセールの効果もあって、調理麺カテゴリー全体が前年を上回った。文具・玩具では人気アーティストによるキャラクターの一番くじが好調に推移した。