イオンnews|1月主要8社で既存店売上伸長/イオンリテール2.0%増
イオン(株)(千葉県千葉市、吉田昭夫社長)の2025年1月の連結各社の業績は、主要9社中8社が既存店・全店売上高とも前年同月を上回った。
1月前半は、年末年始の大型連休に伴う帰省や旅行の増加により、家族や親戚と過ごす「ハレの日」需要を取り込んだ。とくに大容量の惣菜やすき焼き用の黒毛和牛、ずわいがに、海鮮贅沢手巻き寿司など、「ハレの日」に欠かせない豪華なご馳走を強化した。1日から5日までの「初売り」や、全国のイオンモールでは正月にまつわるイベントを900以上開催した。
一方で1月後半は、ガソリン価格の高騰や物価上昇の影響により、お客の節約志向が一段と高まった。そこで価格戦略の中心に「トップバリュ・ベストプライス」を据え、お買い得商品の品揃えを拡充することで、節約ニーズに対応した。
総合小売事業のイオンリテールは今年も元旦から営業した。価格が高騰している米を含む食料品や家電をカートに詰め合わせた食品・家電の「福カート」、対象の衣料品を自由に組み合わせて割引が適用される「えらべる福袋」など、お買い得な企画を拡充して展開した。
節約志向の高まりに対応した「トップバリュ」の売上げが好調に推移した結果、既存店売上高が3カ月連続で上回った。食品の部門別では、農産、水産、デリカやグロサリー、デイリーが好調に推移し、食品の既存店売上高は、前年実績を29カ月連続でプラスとなった。
ヘルス&ビューティケアでは、全国的なインフルエンザの流行により、風邪関連品や抗原検査キットの需要が拡大。調剤・ファーマシー部門が売上げを牽引し、既存店売上高が35カ月連続で前年を上回った。
総合スーパー事業を各社別にみると
イオンリテール(株)の既存店売上高102.0%、全店売上高101.8%
イオン北海道(株)の既存店売上高は102.7%、全店では110.7%。
イオン九州(株)の既存店売上高は105.1%、全店では104.7%。
スーパーマーケット事業では、家族で楽しめるごちそうメニューを拡充し、ポイント販促の強化やトップバリュの拡販など売上拡大に取り組んだ。結果、主要企業10社計の既存店客数が10カ月連続で前年を超え、既存店売上高は23カ月連続で前年実績を上回った。
特にマックスバリュ東海では、フローズン、デリカの強化に加え、地域商品を活用した品揃えの充実や、既存店舗の活性化、移動スーパーの展開など、地域に根ざした施策が奏功し、既存店売上高が3カ月連続プラスとなった。
主要企業をみると
マックスバリュ東海(株)は既存店売上高102.2%、全店売上高103.4%。
(株)フジは既存店売上高が102.3%、全店では101.6%。
サービス・専門店事業のコックスは、初売りから冬物セールにかけて堅調に推移した。さらに気温の低下に伴い、冬物のプロパー商品が伸長した。
コンビニおよびサービス・専門店事業を主要企業別にみると
ミニストップ(株)は既存店売上高101.9%、全店売上高101.5%。
(株)コックスの既存店売上高は103.0%、全店は105.8%。
(株)ジーフットは既存店売上高83.7%、全店は80.9%。
(株)キャンドゥは既存店売上高98.8%、全店は99.3%。