3月百貨店売上速報|4社とも減収/気温の寒暖差大で春物衣料など不調

主要百貨店4社が3月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比98.4%、大丸松坂屋百貨店は98.8%、阪急阪神百貨店は96.3%、高島屋は99.2%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で98.4%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは99.4%、三越日本橋本店は98.8%、三越銀座店は104.1%、伊勢丹立川店は98.4%、伊勢丹浦和店は90.2%。首都圏5店で既存店99.5%となった。

商品面では、店舗によって用途は異なるものの、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドのジャケットやスカートなどを中心に春物衣料品が伸長した。また、宝飾品や化粧品、装身具などが引き続き堅調に推移した。

免税売上げは、日本人売上同様ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの衣料品が堅調に推移した。また化粧品や装身具に高い関心がみられた。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比98.8%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも97.9%だった。

3月度の売上高は、化粧品、アクセサリーなどが好調に推移したが、気温の寒暖差が大きかったことで春物衣料品が伸び悩み、ラグジュアリーブランドや宝飾品も前年実績を下回った。

店舗別では、15店舗中6店舗が前年実績を上回った。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、化粧品が大きく売上を伸ばしたが、客単価の低下で対前年比95.7%(客数同29.1%増、客単価同25.8%減)となった。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)の売上高は前年同月比96.3%、阪急本店が96.3%、阪神梅田本店が92.1%だった。

肌寒い日が多かったことで、春物ファッションの動きは鈍かったがブライダルや春のセレモニー、ギフト需要が堅調だった。

免税売上高は、前年高伸した反動と円高傾向の影響が重なり、件数は前年を上回るものの単価が大きくダウンしたことで前年売上に対して約2割減少、さらに阪急本店、阪神本店、川西阪急の大型改装による売場面積減少の影響も重なり、2021年9月以来3年6ヵ月ぶりに全店および阪急本店ともに前年売上を下回る結果となった。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比99.2%、国内百貨店子会社3社を加えると99.2%だった。

3月度の店舗別売上高は、大宮店104.5%、日本橋店104.3%、玉川店101.4%、新宿店101.2%、EC店112.0%と5店舗が前年実績を上回った。

商品別売上高(同社分類)は、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、美術が前年実績を上回った。

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