ファミマnews|再生可能資源由来燃料の配送車両での利用を実現
(株)ファミリーマート(東京都港区、細見研介社長)、伊藤忠商事(株)(東京都港区、石井敬太社長)、伊藤忠エネクス(株)(東京都千代田区、岡田賢二社長)の3社は、世界最大級の再生可能資源由来の燃料(リニューアブル燃料)メーカーである「Neste OYJ社(フィンランド、ピーター・ヴァナッカーCEO:以下NESTE社)」グループと協働でリニューアブルディーゼル(Renewable Diesel:RD)の日本初となるコンビ二配送車両への利用を実現した。
伊藤忠商事はこの取り組みにおいてNESTE社との間でRDの日本国内向け輸入契約を締結し、伊藤忠エネクスは国内でのRD輸送および給油に関わる一連のサプライチェーンを構築する。ファミリーマートは6月初旬以降、横浜市内の配送センターで配送車両の一部において、軽油に代わる燃料としてRDを100%使用する。陸上輸送分野での温室効果ガス排出削減を可能にするRDを燃料とした配送車両の走行としては、国内コンビニ業界で初めてだ。
NESTE社は、食品競合のない廃食油や動物油などを原料とした、RDや持続可能な石油代替航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)などを製造している世界最大級のリニューアブル燃料メーカーで、伊藤忠商事とは過去数年の協働を経て、2020年10月のSAFの日本国内向け供給を実現した。さらに、循環型低炭素社会の実現に向けた取り組みを強化するため、このたびRDの分野での拡大に至った。
NESTE社のRDは、ライフサイクルアセスメントベースでの温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)排出量で石油由来軽油比約90%削減を実現する。RDは主に輸送用トラック・バスなどで使用され、いわゆる「ドロップイン」燃料として、既存の車両や給油関連施設をそのまま利用することが可能だ。すでに欧米を中心に、広く流通している実績がある。脱炭素施策にかかわる導入コストを最小限に抑え、GHG排出削減にも大きく貢献できる次世代リニューアブル燃料として、今後の陸上輸送分野でのさらなる利用拡大が期待される。
ファミリーマートは 2020年2月に「ファミマecoビジョン2050」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献するため、2030年および2050年に向けた中長期目標として「温室効果ガス(CO2排出量)の削減」「プラスチック対策」「食品ロスの削減」の3つのテーマに基づいて数値目標を設定している。