イオンnews|第3Q営業収益6兆3394億円・2%増/営業利益6%増で過去最高

イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)の2019年2月期の第3四半期連結業績は、営業収益、営業利益が、第2四半期に続いて過去最高を更新した。

営業収益は6兆3393億6400万円(対前年同期比 2.1%増)、営業利益が1090億1100万円(6.0%増)、経常利益が1102億8700万円(4.9%増)となり、四半期純利益は前年同期より50億3400万円の改善で6億3000万円と、同期間としては4年振りに黒字転換した。

 

セグメント別営業利益では、 GMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、総合金融事業、ディベロッパー事業、国際事業の5事業で損益が改善した。

9月~11月は、暖冬で国内小売りの業績に影響が出たものの、総合金融事業とディベロッパー事業の海外業績、海外の小売事業を担う国際事業の業績がカバーした。グローバル展開をするイオンの強みだ。

イオンリテール(株)、イオン北海道(株)、イオン九州(株)などのGMS事業は、営業収益2兆2729億2300万円(100.3%)、前年同期より22億1800万円の改善を果たして、営業損失は188億1500円。

イオンリテールは、9~11月に8店舗を出店した。9月にオープンした「イオンスタイル仙台卸町」(宮城県) 、1月初旬に「イオンスタイル」に転換したイオンスタイル板橋(東京都)が好調だ。イオンスタイル板橋は1月度の売上高が前期比108.2%、客数110.6%で好調なスタートを切っている。またオンラインショップで注文・決済した商品を店舗で受け取れる「店舗受取りサービス」は11月から本格始動し、本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」約400店舗でサービスを展開している。

SM事業は、営業収益2兆4298億1900万円(100.5%)、営業利益は131億7100万円(104.6%) の増収増益。

ウェルシアグループをはじめとするヘルス&ウエルネス事業は、営業収益5899億3200万円(112.1%)、営業利益173億1100万円(99.8%)で、こちらは増収減益だ。

総合金融事業は、営業収益3204億5200万円(108.9%)、営業利益474億6000万円(107.6%)の増収増益。2018 年11月からイオンクレジットサービス(株)では、クレジットカードをかざすだけで決済が完了する非接触決済カードへの切り替えを開始した。今年2019年3月にはグループ各店に設置するレジ10万台を非接触決済対応端末へ入れ替える予定だ。国際事業では、香港、タイ、マレーシアを中心に堅調な消費環境を背景に、好調に業績が推移している。

ディベロッパー事業は、営業収益2664億1000万円(107.7%)、営業利益370億4300万円(107.6%)とこちらも好調。イオンモール(株)は、9~11月に国内では2モールの増床、6モールのリニューアルを実施している。そして新フォーマットのTHE OUTLETS HIROSHIMA(ジ アウトレット広島)を含む4モールをオープンさせた。このディベロッパー事業の「成長ドライバー」として位置付けられている海外事業では、イオンモール煙台金沙灘(中国 山東省煙台市)、イオンモールセンソックシティ(カンボジア プノンペン都)、イオンモール広州金沙(中国 広東省広州市)の3モールをオープンさせた。イオンモールの海外事業も黒字転換した。

サービス・専門店事業は、営業収益5769億8300万円(101.1%)、営業利益134億9900万円(74.5%)。イオンディライト(株)は、増収増益で過去最高益を出した。アセアン事業も、インドネシア、ベトナム、タイにおける業績の改善により増収し、営業利益が黒字転換した。

国際事業は、営業収益3301億4900万円(107.6%)、営業損失1億0300万円。損失額は前年同期より27億5400万円の改善を見せた。イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)は計画どおりの売上げ、イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)は、既存店売上高が前年同期比 110.5%と伸長している。

イオンリテールをはじめとするGMS事業の収益が順調に回復しつつあり、海外事業も黒字転換してきている。2019年度は、スーパーマーケットの再編を進める。イオンは2020年度を最終年度とする中期経営計画に沿って大きく動き続けている。

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