U.S.M.H news|第1Q 営業収益1714億円0.5%減・コスト増響き50%減益

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、藤田元宏社長、略称U.S.M.H)が、2020年2月期第1四半期の業績を発表した。U.S.M.Hは、(株)マルエツ、(株)カスミ、マックスバリュ関東(株)で構成するスーパーマーケット3社の共同持株会社だ。

営業収益が1713億6800万円(前年同期比0.5%減)、営業利益が15億0500万円(50.8%減)、経常利益が15億7600万円(50.9%減)、純利益が7億9200万円(59.7%減)と厳しい結果だ。競争激化によって売上げが伸びなかったことと、人件費、物流費などの費用増が利益を押し下げた。

営業利益率0.9%、経常利益率0.9%と、1%を切った。

3社は、一部商品部門の仕入統合を継続するとともに、共同調達の領域を拡大して商品力の強化に努めた。また、プライベートブランド「eatime」の商品開発を加速するために「商品開発推進部」を新設して、5月までに合計77品目を開発した。

ICT部門では前年度立ち上げた7つの協働タスクを4つに集約して、システムコスト・保守コスト削減の取り組みを継続した。また顧客の利便性向上のために、キャッシュレス化への対応やスマートPOSの開発を進めている。

(株)マルエツの営業収益は921億2900万円(0.5%減)。2019年度は「革新と挑戦」を基本テーマとして、「小商圏高占拠率拡大」「店舗現場力の向上」「革新に向けた挑戦」に取り組んでいる。「小商圏高占拠率拡大」では、接客・クレンリネスを徹底するとともに、定番商品の価格の見直しを行った。「店舗現場力の向上」では、省力化什器の導入を進めた。マルエツプチ50店舗には「電子棚札」を導入している。また、改装店舗を中心に旬の生鮮素材を活用した「生鮮デリカ」を49店舗にまで拡大している。

(株)カスミの営業収益は673億7800万円(0.4%減)。地域密着型のベストローカル・スーパーマーケットを目指して「魅力ある店舗価値の追求」「共生社会の実現の追求~地域課題の解決と関係性強化」「イノベーションによる生産性の追求」に取り組んだ。食育活動の推進と地域住民とのコミュニティの場の提供を目的に、4月にフードスクエアひたちなか笹野店の店内に料理教室「クッキングスタジオ」を開設した。

マックスバリュ関東(株)の営業収益は109億2500万円(0.6%増)。創業10周年の節目を「成長戦略の具体的一歩を踏み出す年!」と位置づけ「新店モデルの確立」「成長投資を加速できる体質への転換」を目的とした5つの施策を打ち出している。第1は、新規出店を想定した大規模活性化。第2が、価格戦略強化による「マックスバリュはお得!」の実現。第3に、商品による来店動機の創出。第4は効率性を追求するオペレーション改革。第5は、従業員全員がいきいきと働き成長できる企業への改革。

カスミは、フードバンクへ食品を寄付する実施店舗を拡大している。さらに、廃プラスチック削減の一環として、3月1日から始めたレジ袋無料配布中止の店舗は5月末時点で182店舗となった。マルエツとマックスバリュ関東でもレジ袋無料配布中止を検討している。

新店はグループで3店舗。マルエツは3月29日に神奈川県茅ケ崎市に「マルエツ香川駅前店」、4月5日に東京都港区に「マルエツ プチ 浜松町一丁目店」の2店舗を出店した。カスミは、4月26日に茨城県水戸市に「フードスクエアカスミ水戸西原店」をオープンしている。

一方、経営資源の効率化を図るため、カスミの1店舗を閉鎖した。

その結果、同社グループの5月31日時点の店舗数は、中国江蘇省の2店舗を含めて520店となった。

関連カテゴリー

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧