U.S.M.Hnews|第1Q営業収益2343億円33.4%増・経常増益/いなげやが貢献
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、井出武美社長、略称:U.S.M.H)の2026年2月期第1四半期決算は、営業収益2343億2200万円(前年同四半期比33.4%増)、営業利益7億4700万円(-)、経常利益5億6500万円(183.6%増)、四半期純損失1億2900万円(前年同四半期は11億1200万円の損失)となった。
期間中、新たに(株)いなげやが統合して、増収と経常増益に寄与した。連結営業収益は(株)マルエツ、(株)いなげやの既存店客数の伸長などにより、前年同期比33.4%増となった。また、売上総利益は34.2%増加した。
一方で、物価上昇や競争激化に対する対応として、加工食品を中心に価格据え置き施策を継続した。それによって売上総利益率は前年同期並みに止まって、想定した水準を下回った。労務費・水道光熱費・物流費の上昇はあったものの販売費および一般管理費は31.7%増と売上総利益増の範囲内に止めることができて、増益となった。四半期純利益は前年同期比では改善したが、四半期純損失だった。
事業会社の筆頭の(株)マルエツは、営業収益1003億5600万円(3.3%増)、営業利益16億1700万円(1.6%増)、経常利益16億2600万円(1.2%減)。千歳船橋店を含む3店舗を新規出店し既存店15店舗の活性化を行った。商品面は、昨年開設した「マルエツ草加デリカセンター」を拠点に商品開発を推進した。
また、電子棚札やセルフレジの導入により生産性向上に積極的に取り組んだ。さらに、「移動スーパー」も新たに1車両を追加し、合計6車両63カ所での販売体制となった。加えて従業員が働きやすい環境づくりのため、休憩スペースの改善やプライバシーに配慮した名札を全店で導入した。
(株)カスミは営業収益692億4500万円(2.6%増)、営業損失8億1000万円、経常損失8億3300万円。営業面は、生活防衛意識の高まりに対応し、NB商品の価格訴求とともに、PB商品「トップバリュ」の拡大を行った。
デリカ部門は、グループ惣菜製造子会社であるローズコーポレーションと協働して、店内製造の効率化を推進した。また、茨城県阿見町にローズコーポレーションの食品製造工場を併設する「カスミ阿見よしわら店」を出店した。店舗数は合計197店舗。
2003年から取り組みを開始した「5 A DAY食育学習」は累計参加者が日本一となる20万人を突破した。
マックスバリュ関東(株)は営業収益110億7800万円(1.4%増)、営業利益1400万円(17.1%増)、経常利益1100万円(1.9%減)。顧客への提供価値向上に向け、鮮度、接客の向上に取り組んだ。鮮度対策は青果部門で「産地直送商品」「地元生産者商品」の拡大を行い、接客では鮮魚売場での対面販売を強化した。
また、地域行政と連携しマックスバリュ関東4車両目となる「移動スーパー」を千葉県長柄町で開始した。
(株)いなげやは営業収益533億4000万円、営業利益5億8000万円、経常利益8億5100万円。期中、顧客の立場に立った「お買い場」づくりを行い、来店頻度を高めることをテーマとして施策を推進した。店舗面は、スクラップ&ビルドにより川崎中野島店(神奈川県川崎市)、新たにブルーミングブルーミーあきるのプレイス店(東京都あきる野市)の2店舗をオープンした。積極的に既存店の活性化を行い、大里江南店(埼玉県熊谷市)を改装した。