H2Onews|2月百貨店は既存店14%減、食品事業イズミヤ&オアシスは増収

エイチ・ツー・オーリテイング(株)(大阪市北区、鈴木篤社長)が2020年2月度の業績を発表した。

(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、荒木直也社長)の既存店売上高は前年比86.0%で激減した。

暖冬による季節商材の苦戦に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で入店客数・売上高ともに大幅に減少した。

インバウンドは、春節期間が1月に前倒ししたこともあって大幅に減少した結果、売上高は32.0%となった。

国内の営業は、外出の手控えや通勤客の減少などによって、売上高が92.0%だった。消費マインドの回復が見られた1月から一転して、新型コロナウイルスのマイナス影響を受ける結果となった。特に、60代以上の高齢者や子ども連れファミリーの来店減少が目立つ。

店舗の立地別状況を見ると、都市型店舗への影響が大きく、売上高は83.0%となった。一方、食品シェアが高く、都心への外出手控えの代替となっている郊外型店舗へのマイナス影響は少なく、売上高は97.0%にとどまった。

支店は既存店12店舗のうち6店舗が前年をクリアした。特に改装効果の高い高槻阪急は、入店客数が増加したことで売上高が順調に推移し、4カ月連続で前年を上回った。

基幹店の阪急本店では、インバウンドの売上げは化粧品など消耗品に対するマイナス幅が大きく、免税の売上高は27.0%と4分の1ほどに減った。全館的に客数が減少し、入店客数は83.0%。そんななかでもバレンタイン商戦が、期間中の売上高約25億円と過去最高を記録した。高額品は、売場改装中による面積減の影響があったものの、外商の富裕層顧客の大口需要が堅調な動きを見せた。

食品事業の(株)イズミヤ(大阪市西成区、梅本友之社長)は100.5%、(株)阪急オアシス(大阪府豊中市、並松誠社長)は103.0%と両社ともに前年を上回った。こちらは新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増え、内食需要が高まったこともあって、売上げは好調に推移した。

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