ミニストップnews|’20年2月期1934億円5.8%減・営業損失30億円

ミニストップ(株)(千葉県千葉市、藤本明裕社長)が2020年2月期本決算を発表した。

営業総収入は1934億3900万円(前期比94.2%)だが、売上高と売上総利益率が計画を下回り、30億3100万円の営業損失(前期実績営業損失5億5100万円)、21億1200万円(前期実績経常利益は7億4800万円)の経常損失となった。

また国内の不採算店舗を閉店したことや、海外事業の韓国ミニストップ(株)および青島ミニストップ有限公司の売上高と売上総利益率が計画を下回ったことで、純損失57億0200万円となった。前期も純損失9億1600万円を計上している。

国内・海外エリアフランチャイジーを含めた2月末店舗数は、前年度末比99店舗減の5350店だ。

セグメント別に見ていく。
まず国内事業。ミニストップのチェーン全店売上高は前期比94.1%、既存店日販は前期比100.6%だった。商品については7月に、おにぎり全品を税抜き100円に変更した。テレビCMの投入、買い合わせ商品の訴求など、おにぎりを中心にしたプロモーション施策を実施した。その結果、おにぎりの販売数は前期比151.9%、売上高前期比135.0%と好調に推移した。

売場づくりにおいては52週MDを推進し、自動補充システムを運用することで、売れ筋商品、定番商品の欠品防止を図った。

売上総利益率は30.53%(前期比0.53ポイント減少)と低迷した。売上げが好調に推移した惣菜・菓子パン・スイーツや、原材料調達の見直しを進めた店内加工ファストフードの串ものなどの改善は進んだが、上期の店内加工ファストフードのコールドスイーツの売上げ不振、たばこの売上げ増による商品構成比の変化などが影響した。

店舗開発については採算性を重視した出店と不採算店舗の閉店を行った結果、出店37店舗、閉店237店舗となった。なお、新規事業として、ソフトクリーム専門店「LINKSUMEDA店」、「マルイファミリー溝口店」を出店した。年度末店舗数は1997店舗。

この結果、国内事業の営業総収入は814億0800万円(前期比97.8%)、営業損失は22億1100万円(前期営業利益3億4400万円)と前年実績を下回った。

次に海外事業。韓国の韓国ミニストップ(株)では7月以降、販管費の削減を進めた。一方で利益率の高い店内加工ファストフード商品の強化、米飯の販売期限延長、決済サービスの拡大による客数改善など売上高の回復を図ったが、既存店日販は前期比96.1%にとどまった。年度末店舗数は前期から47店舗増の2603店舗となった。

中国の青島ミニストップ有限公司は同業他社との競争激化、販売チャネルの多様化が急速に進んだことにより、既存店日販は前期比92.5%と振るわなかった。米飯部門を強化するため、青島チルディ食品有限公司を子会社化した。年度末店舗数は前期から29店舗増の104店舗となった。

ベトナムのMINISTOP VIETNAM COMPANY LIMITEDは新たなサプライヤーを開拓し、差別化商品を創出することで売上げ改善を進めた結果、既存店日販は前期比115.0%と堅調に推移した。6店舗がフランチャイズ化され、年度末店舗数は前期から18店舗増の140店舗となった。

持分法適用会社のフィリピンの506店舗を加えると、海外4エリアでの2月末店舗数は3353店、海外事業の営業総収入は1120億3000万円(91.8%)、営業損失は8億1900万円(前期業損失8億96百万円)となった。

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